【第2話:伝説?そんなのは、力のない奴が作るおとぎ話だ】
「ついに……伝説の聖剣を抜く日がやってきたんだ」
聖剣の丘・頂上。
巨大な岩に突き刺さる、輝く剣。
吹き抜ける風の音だけが響く丘の上には、神秘的な静寂の時間が流れていた。
澄み切った青空の下、赤髪の青年アレスが神妙な面持ちで祈りを捧げている。
彼の顔には、微かな緊張と、揺るぎない決意が宿っていた。
「……〝星の瞬きが止まる時、選ばれし者が大地を救わん〟。預言の言葉は、今日、この瞬間のためにあったんだ……」
アレスは震える手で、岩に深く突き刺さった〝聖剣ガイアセイバー〟の柄を掴んだ。
その剣は、まるで生きているかのように、美しいプラチナの光を放っている。
「いくぞ……!僕が、みんなを救う勇者になるんだ!はあああぁぁぁ……ッ!!」
聖剣が呼応するように、さらに強い光を放ち始める。
大気が震え、伝説が今、まさに幕を開けようとした――その時だった。
「そこをどけえぇぇぇ!邪魔だぁぁぁ!」
「え?あ、ちょっ、ええええええ!?」
――ドゴォォォォォォン!!
凄まじい衝撃音。全速力で突っ込んできたテラの〝流星タックル〟が、アレスの脇腹にクリーンヒットした。
その勢いは、まるで巨大な岩石が激突したかのようだった。
「ぶ、ふべぇっ!?」
アレスが、物理法則を無視した勢いで崖下へと吹き飛んでいく。
「あぁぁぁぁぁぁ……れぇぇぇぇぇぇ……」
遠ざかる悲鳴を聞き流しながら、テラは肩で息をつく。
「はぁ……はぁ……!ったく、通り道でボーッとしてんじゃねえよ。……ん?なんだこの棒切れ。光ってて、いかにも丈夫そうじゃねえか」
テラは、本来アレスが抜くはずだったガイアセイバーに目を留めた。
追っ手の衛兵たちが、丘の麓まで迫っている。もう時間は残されていない。
「背に腹は代えられん。これ、借りるぞ!」
テラが柄を掴み、力任せに引き抜く――!
天を貫くような轟音と光。世界そのものが震えるかのようだった。剣から直接語り掛ける声、威厳ある響きが脳内に響く。
『……嗚呼、ついにその手が私を……。契約の時は来た。さあ、我が真の主よ。そなたの望みを……っ!?』
――シュパァァァッ!!
『……って、ええええええ!?お前誰だよ!?勇者くんは!?さっきまで目が合ってたよね!?』
「お……なんだ。この棒、喋るのか?まぁいい、この溢れ出すパワー……最高だ。ゴブニュの折れた安物の剣とは比べ物にならねえ!」
テラの言葉に、剣が激しく明滅する。
『〝棒〟って言うな!私は世界の意志、聖剣ガイアセイバー……って、待て!お前の魂、真っ黒……いや、真っ青だ!暴力と欲望と〝女好き〟の波動しか感じられないんだけど!?無理無理無理、抜いちゃダメなタイプの人だこれーーー!!』
「うるせえ!抜けたんだから、今日からお前は私の所有物だ。……いいか、〝ガイア〟。私の邪魔をする奴を、一欠片も残さず薙ぎ払え!」
『ヒェッ……目、目が本気だ……。あぁもう、どうにでもなれぇぇぇ!!』
丘を包囲する衛兵たちの動きが、一瞬で凍りついた。
「テラ……貴様、聖剣を……抜いただと……!?伝説の勇者にしか抜けないはずの、あのガイアセイバーを……!」
衛兵隊長ジュノーが、信じられないものを見るかのように、目を見開いてテラを見つめている。
テラの手には、白金の輝きを放つ伝説の聖剣が握られていた。
彼女は聖剣を肩に担ぎ、不敵に笑う。
「伝説?そんなのは、力のない奴が作るおとぎ話だ。……私の前にあるのは、ただの〝勝利〟という事実だけだ」
テラがにやりと笑い、大地を蹴る。
「……行くぞ、雑魚ども。お前たちの汚い鎧を、この光で綺麗に溶かしてやるよ!テラ・クラァァァッシュ!!」
横一文字に振るわれた聖剣から、濁流のような激しい光があふれ出した。
――ズドォォォォォォンッ!!!
それは〝光〟という名の、凶悪な暴力だった。
衛兵たちが悲鳴を上げる間もなく、その巨体が次々と宙を舞う。金属の鎧が紙のように吹き飛び、彼らを石畳へと叩き落とした。
「ぐ、ぐわあああ!?な、なんて力だ!?これが……聖剣の真の力だというのかぁぁぁ!?」
ジュノーの絶叫も虚しく、その体は光の中に消えていった。ほんの数秒の出来事だった。
聖剣の丘に、先刻までの静寂さが戻る。
鎧をボロボロにされた衛兵たちが横たわる中、テラ一人だけが悠然と立っていた。
皆、意識を失っているものの、命に別状はない。
『ひ、ひえええ……。何てことしやがるんだ、お前は!聖剣は破壊の道具じゃないんだぞ!?』
「ふん。騒ぐな、ガイア。これくらいで壊れるほどヤワじゃねえだろ。……さて、これで邪魔者はいなくなったな」
テラが満足げに聖剣を肩に担ぎ直した、その時だった。
「「「ワァァァァァァ!!」」」
遠くから人々の歓声が聞こえる。丘の麓から、大勢の住民たちが駆け上がってきた。
彼らは、倒れ伏す衛兵たちと、聖剣を担いだテラを見て、目を見開いた。
「お、おお……!衛兵どもが、たった一人で!」
「あの聖剣……!もしかして、預言に伝わる〝勇者様〟!?」
「勇者?なんだそりゃ。私はただ、邪魔だった奴らをどかしただけだ」
テラがぶっきらぼうに答えるが、民衆の熱狂は止まらない。
「おお、なんと謙虚なお方だ!手柄を誇らぬ奥ゆかしさ!まさしく本物の勇者!」
「我々を苦しめていた横暴な衛兵どもを、一掃してくださった!」
住民たちがテラの周りに集まり、次々とひざまずく。
テラの表情は、困惑から明らかに不快感へと変わっていった。
「勇者様!どうか、どうか我々をお守りください!」
「魔王に娘たちがさらわれました!政府に訴えても〝魔王を刺激するな〟と門前払い……。お願いです、あの子たちを!」
住民たちが涙ながらに訴える。その言葉に、テラは鼻で笑った。
「ハッ、笑わせる。女の子一人守れないで、何が政府だ。守る価値もないのは、その椅子に座ってる奴らの方だな」
テラの赤い瞳が、ギラリと光る。
政府も魔王も関係ない。可愛い子を泣かせる奴は、誰であろうと私の敵だ。
「よし。お前たちの願い、聞き届けよう。……だが、礼は可愛い女の子だけだ。男の感謝などいらん」
『おい!聞き届けようって、お前は聖剣の力を私物化する気か!?』
「当たり前だろ、ガイア。私に拾われた時点で、お前の運命は私と共にある。……それに、可愛い子が困ってるんだ。私が助けなくてどうする?」
※※※
数日後、政府庁舎。
その庁舎内の豪華絢爛で厳かだが、どこか不穏な空気が漂う謁見の間。
そこでテラを待っていたのは、政府大臣ネプチューンだった。
黒髪を後ろに流し、額を露出した、きっちりとした髪型。緑の軍服に身を包み威厳に満ちた笑顔。その笑い皺の裏に、冷徹な眼差しを秘めている。
「おお……!伝説の聖剣ガイアセイバーに選ばれし勇者様!よくぞ参られた!」
ネプチューンが頭を下げる。
それを合図に、周りの役人たちが群がるようにテラへ媚びを売り始めた。
「いやはや、とんでもない誤解でした!貴女こそ、世界を救う真の勇者様!」
「ご無礼をお許しください!何なりとお申し付けくださいませ、勇者様!」
「ふん。お前らの言葉は信用できん。だが……可愛い子たちのために、一時的に〝勇者〟とやらになってやる。ただし、私の命令は絶対だ。いいな?」
「ははは!もちろんでございますとも。勇者様には、我が政府が全面的な支援をお約束いたします!」
「すでに勇者様の旅を支える最高級の馬車と、公私ともに尽くす腕利きの〝お世話係〟を用意させましたぞ」
役人たちが合図を送ると、部屋の奥から数人の若い女官たち、そして一人の少女が進み出た。
女官たちの華やかさとは一線を画す、落ち着いた雰囲気の少女。
短い白銀の髪に、吸い込まれるような青い瞳。深紅のスカーフを巻く姿は、華やかというより〝研ぎ澄まされた刃〟のようだ。
「名はセレネ。若輩ながら身の回りの世話から旅の記録まで、完璧にこなす当政府自慢の従者です。常に貴女様の傍に控えさせましょう」
セレネは表情を崩すことなく、テラに向かって静かに頭を下げた。役人たちの低俗な空気とは正反対の、透き通るような透明感がそこにはあった。
「ほう……。なかなか趣味がいいじゃないか、大臣。特にそこの銀髪の子、最高に私好みだ。よし、お前らのこと、少しだけ認めてやる」
『お、おい!騙されるな!こいつらの目、全然笑ってないぞ!そのセレネって子も、何を考えてるかサッパリ分からん!』
テラはガイアセイバーの忠告を無視し、満足げにセレネを見つめている。その様子を見て、ネプチューンは不敵な笑みを浮かべていた。
(ふむ……。噂通り単なる女好きの馬鹿か。これなら扱いやすい。セレネを監視役として張り付かせ、存分に働かせた後で始末する。簡単な仕事よ)
「ついに……伝説の聖剣を抜く日がやってきたんだ」
聖剣の丘・頂上。
巨大な岩に突き刺さる、輝く剣。
吹き抜ける風の音だけが響く丘の上には、神秘的な静寂の時間が流れていた。
澄み切った青空の下、赤髪の青年アレスが神妙な面持ちで祈りを捧げている。
彼の顔には、微かな緊張と、揺るぎない決意が宿っていた。
「……〝星の瞬きが止まる時、選ばれし者が大地を救わん〟。預言の言葉は、今日、この瞬間のためにあったんだ……」
アレスは震える手で、岩に深く突き刺さった〝聖剣ガイアセイバー〟の柄を掴んだ。
その剣は、まるで生きているかのように、美しいプラチナの光を放っている。
「いくぞ……!僕が、みんなを救う勇者になるんだ!はあああぁぁぁ……ッ!!」
聖剣が呼応するように、さらに強い光を放ち始める。
大気が震え、伝説が今、まさに幕を開けようとした――その時だった。
「そこをどけえぇぇぇ!邪魔だぁぁぁ!」
「え?あ、ちょっ、ええええええ!?」
――ドゴォォォォォォン!!
凄まじい衝撃音。全速力で突っ込んできたテラの〝流星タックル〟が、アレスの脇腹にクリーンヒットした。
その勢いは、まるで巨大な岩石が激突したかのようだった。
「ぶ、ふべぇっ!?」
アレスが、物理法則を無視した勢いで崖下へと吹き飛んでいく。
「あぁぁぁぁぁぁ……れぇぇぇぇぇぇ……」
遠ざかる悲鳴を聞き流しながら、テラは肩で息をつく。
「はぁ……はぁ……!ったく、通り道でボーッとしてんじゃねえよ。……ん?なんだこの棒切れ。光ってて、いかにも丈夫そうじゃねえか」
テラは、本来アレスが抜くはずだったガイアセイバーに目を留めた。
追っ手の衛兵たちが、丘の麓まで迫っている。もう時間は残されていない。
「背に腹は代えられん。これ、借りるぞ!」
テラが柄を掴み、力任せに引き抜く――!
天を貫くような轟音と光。世界そのものが震えるかのようだった。剣から直接語り掛ける声、威厳ある響きが脳内に響く。
『……嗚呼、ついにその手が私を……。契約の時は来た。さあ、我が真の主よ。そなたの望みを……っ!?』
――シュパァァァッ!!
『……って、ええええええ!?お前誰だよ!?勇者くんは!?さっきまで目が合ってたよね!?』
「お……なんだ。この棒、喋るのか?まぁいい、この溢れ出すパワー……最高だ。ゴブニュの折れた安物の剣とは比べ物にならねえ!」
テラの言葉に、剣が激しく明滅する。
『〝棒〟って言うな!私は世界の意志、聖剣ガイアセイバー……って、待て!お前の魂、真っ黒……いや、真っ青だ!暴力と欲望と〝女好き〟の波動しか感じられないんだけど!?無理無理無理、抜いちゃダメなタイプの人だこれーーー!!』
「うるせえ!抜けたんだから、今日からお前は私の所有物だ。……いいか、〝ガイア〟。私の邪魔をする奴を、一欠片も残さず薙ぎ払え!」
『ヒェッ……目、目が本気だ……。あぁもう、どうにでもなれぇぇぇ!!』
丘を包囲する衛兵たちの動きが、一瞬で凍りついた。
「テラ……貴様、聖剣を……抜いただと……!?伝説の勇者にしか抜けないはずの、あのガイアセイバーを……!」
衛兵隊長ジュノーが、信じられないものを見るかのように、目を見開いてテラを見つめている。
テラの手には、白金の輝きを放つ伝説の聖剣が握られていた。
彼女は聖剣を肩に担ぎ、不敵に笑う。
「伝説?そんなのは、力のない奴が作るおとぎ話だ。……私の前にあるのは、ただの〝勝利〟という事実だけだ」
テラがにやりと笑い、大地を蹴る。
「……行くぞ、雑魚ども。お前たちの汚い鎧を、この光で綺麗に溶かしてやるよ!テラ・クラァァァッシュ!!」
横一文字に振るわれた聖剣から、濁流のような激しい光があふれ出した。
――ズドォォォォォォンッ!!!
それは〝光〟という名の、凶悪な暴力だった。
衛兵たちが悲鳴を上げる間もなく、その巨体が次々と宙を舞う。金属の鎧が紙のように吹き飛び、彼らを石畳へと叩き落とした。
「ぐ、ぐわあああ!?な、なんて力だ!?これが……聖剣の真の力だというのかぁぁぁ!?」
ジュノーの絶叫も虚しく、その体は光の中に消えていった。ほんの数秒の出来事だった。
聖剣の丘に、先刻までの静寂さが戻る。
鎧をボロボロにされた衛兵たちが横たわる中、テラ一人だけが悠然と立っていた。
皆、意識を失っているものの、命に別状はない。
『ひ、ひえええ……。何てことしやがるんだ、お前は!聖剣は破壊の道具じゃないんだぞ!?』
「ふん。騒ぐな、ガイア。これくらいで壊れるほどヤワじゃねえだろ。……さて、これで邪魔者はいなくなったな」
テラが満足げに聖剣を肩に担ぎ直した、その時だった。
「「「ワァァァァァァ!!」」」
遠くから人々の歓声が聞こえる。丘の麓から、大勢の住民たちが駆け上がってきた。
彼らは、倒れ伏す衛兵たちと、聖剣を担いだテラを見て、目を見開いた。
「お、おお……!衛兵どもが、たった一人で!」
「あの聖剣……!もしかして、預言に伝わる〝勇者様〟!?」
「勇者?なんだそりゃ。私はただ、邪魔だった奴らをどかしただけだ」
テラがぶっきらぼうに答えるが、民衆の熱狂は止まらない。
「おお、なんと謙虚なお方だ!手柄を誇らぬ奥ゆかしさ!まさしく本物の勇者!」
「我々を苦しめていた横暴な衛兵どもを、一掃してくださった!」
住民たちがテラの周りに集まり、次々とひざまずく。
テラの表情は、困惑から明らかに不快感へと変わっていった。
「勇者様!どうか、どうか我々をお守りください!」
「魔王に娘たちがさらわれました!政府に訴えても〝魔王を刺激するな〟と門前払い……。お願いです、あの子たちを!」
住民たちが涙ながらに訴える。その言葉に、テラは鼻で笑った。
「ハッ、笑わせる。女の子一人守れないで、何が政府だ。守る価値もないのは、その椅子に座ってる奴らの方だな」
テラの赤い瞳が、ギラリと光る。
政府も魔王も関係ない。可愛い子を泣かせる奴は、誰であろうと私の敵だ。
「よし。お前たちの願い、聞き届けよう。……だが、礼は可愛い女の子だけだ。男の感謝などいらん」
『おい!聞き届けようって、お前は聖剣の力を私物化する気か!?』
「当たり前だろ、ガイア。私に拾われた時点で、お前の運命は私と共にある。……それに、可愛い子が困ってるんだ。私が助けなくてどうする?」
※※※
数日後、政府庁舎。
その庁舎内の豪華絢爛で厳かだが、どこか不穏な空気が漂う謁見の間。
そこでテラを待っていたのは、政府大臣ネプチューンだった。
黒髪を後ろに流し、額を露出した、きっちりとした髪型。緑の軍服に身を包み威厳に満ちた笑顔。その笑い皺の裏に、冷徹な眼差しを秘めている。
「おお……!伝説の聖剣ガイアセイバーに選ばれし勇者様!よくぞ参られた!」
ネプチューンが頭を下げる。
それを合図に、周りの役人たちが群がるようにテラへ媚びを売り始めた。
「いやはや、とんでもない誤解でした!貴女こそ、世界を救う真の勇者様!」
「ご無礼をお許しください!何なりとお申し付けくださいませ、勇者様!」
「ふん。お前らの言葉は信用できん。だが……可愛い子たちのために、一時的に〝勇者〟とやらになってやる。ただし、私の命令は絶対だ。いいな?」
「ははは!もちろんでございますとも。勇者様には、我が政府が全面的な支援をお約束いたします!」
「すでに勇者様の旅を支える最高級の馬車と、公私ともに尽くす腕利きの〝お世話係〟を用意させましたぞ」
役人たちが合図を送ると、部屋の奥から数人の若い女官たち、そして一人の少女が進み出た。
女官たちの華やかさとは一線を画す、落ち着いた雰囲気の少女。
短い白銀の髪に、吸い込まれるような青い瞳。深紅のスカーフを巻く姿は、華やかというより〝研ぎ澄まされた刃〟のようだ。
「名はセレネ。若輩ながら身の回りの世話から旅の記録まで、完璧にこなす当政府自慢の従者です。常に貴女様の傍に控えさせましょう」
セレネは表情を崩すことなく、テラに向かって静かに頭を下げた。役人たちの低俗な空気とは正反対の、透き通るような透明感がそこにはあった。
「ほう……。なかなか趣味がいいじゃないか、大臣。特にそこの銀髪の子、最高に私好みだ。よし、お前らのこと、少しだけ認めてやる」
『お、おい!騙されるな!こいつらの目、全然笑ってないぞ!そのセレネって子も、何を考えてるかサッパリ分からん!』
テラはガイアセイバーの忠告を無視し、満足げにセレネを見つめている。その様子を見て、ネプチューンは不敵な笑みを浮かべていた。
(ふむ……。噂通り単なる女好きの馬鹿か。これなら扱いやすい。セレネを監視役として張り付かせ、存分に働かせた後で始末する。簡単な仕事よ)
