王子の愛し子

夕食後はお風呂に入るのを手伝ってもらった。




――入浴前


「じ、自分でできますよ…!」

「いいえ、リリエール様。私たちはあなた様のお世話をするために居ますので、お風呂も手伝わせてください!」




そういうラリアット達の圧に負けてお風呂を手伝ってもらってしまった。

(これじゃあもうほとんど介護だよ〜…!)


そんなことを思いながらベッドに横になった。


(だめだ…。今日いろいろあったからもう眠い……。)


睡魔に勝てず、私は夢の中に落ちていった。


―――――夜



「んー……」


ふと目が覚めた。

どのくらい眠ったんだろう。


(やっぱり慣れないな…)

まだ外は真っ暗で朝になる気配はなかった。


暗い寝室で視線を感じた。

(真っ暗で見えないけど、なんだか見られてる気が…)


サイドテーブルにライトがあったのを思い出し、手を伸ばす。


――カチッ

ライトのボタンを押す。


「へ……………?」

思わず声が漏れる。


明るくなったベッドサイド。

そこには白い髪色のイケメンが座っていた。


「だ、誰ーー!?ちょ、え、誰ですかーーーー!?」


真夜中だろう。

それなのにビックリしすぎて大きな声が出てしまった。


この悪いクセを早く直さなくては。




驚いていると白髪の男性は口を開いた。


「起こしてしまってすみません。よく眠れましたか?」

そう言って起き上がる私を手伝ってくれる彼。


「は、はい…。あ、あの…どちら様でしょうか…?」

突然で申し訳なかったが聞かないとまた眠れそうにない。


「あぁ、自己紹介がまだでしたね。僕はルーウェルト・ランドレン。この屋敷の主です。そして――――」


ランドレンはリリエールの白い髪の毛にキスを落とし、大人な雰囲気を漂わせる笑みで言う。


「貴方の、〝たった一人〟の夫です。」


そう告げたランドレン。

リリエールの頭の中はショート寸前だった。


(ど、どちら様!?ここのお屋敷の持ち主様…?ご、ご挨拶しなきゃ…)


「は、はじめまして…。えっと、リリエール・フレフランと申します…」


夜のベッドサイド。


小さなランプがふたりの影を落としていた。