シャルレーヌはなんとも言えない空気に痺れていた。
ニヤけるのを我慢するのが精一杯である。
(なんて素晴らしいのかしら……!)
目立たないシンプルなドレスを着てきたのだが、それを遥かに上回る豪華なドレスを着ているアナベルとエマニュエル。
ドレスの豪華さは富の象徴だ。朝から化粧もばっちりで食事に出揃っているのは、ヴィクトールへのアピールなのか。
まるで格の違いを見せつけられているようだが、シャルレーヌにとってはどうでもいいことだ。
(急に襲われたとして彼女たちはその格好で自分の身を守れるのかしら。それとも魔法で身を守る術が?)
マウントだとしたらシャルレーヌにはまったく効果がない。
当たり障りない挨拶に自己紹介をして席に着く。
シャルレーヌは誰が自分に嫌がらせをしていたのかは大体わかっていた。
概ね容姿もカラスたちから聞いた情報通りで、すぐに把握することができた。
(もう少し早く来れたらよかったけれど朝は苦手ですもの。こればかりは仕方ありませんわ)
窓が大きい部屋の中。容赦ない朝の光がじりじりとシャルレーヌの白肌を焼いていく。
顔色が徐々に悪くなっていくのも致し方ないことだろう。
なんとか咳をしないように抑えていたが、我慢ができずに咳き込んでしまう。



