魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意

サンドラクト王国では昼夜逆転の生活をしていたため、朝がつらくて仕方ない。
カーテンから日の光が漏れないようにきっちりと止めてもらっていることがせめてもの救いだが、今から明るい場所で食事をしなければならないと思うと吐き気がする。

シャルレーヌの前に置かれた赤黒い液体が入っているグラスを傾ける。
その後に温かい紅茶を飲んでホッと息を吐き出した。


「あと何日分あるのかしら?」

「五回分ほどかと」

「そう……調達しないとダメね」

「今晩、適当に調達いたしますか?」

「まだいいわ。怪しまれたくないもの」

「かしこまりました」


準備を終えて会場へと向かった。
どうやら一番遅かったようで針のような鋭い視線を笑顔でかわしていく。
もちろん席は一番の下座。気にすることなく腰掛けた。
ヴィクトールが来る前にここに座れたらと思ったが甘かったらしい。

(ああ……楽しみ。やっと始まるのね)