シャルレーヌがしばらくそのままで待っていると、真っ黒な蝙蝠が飛んでくる。
窓をカリカリと爪で引っ掻く音、慌てている様子を見るに何かを伝えたいようだ。
「今から謁見なのだけれど……急ぎの用事かしら」
シャルレーヌの言葉と同時に彼らは申し訳なさそうに窓枠の上に止まる。
すると蝙蝠たちの後ろから、数羽のカラスが顔を出した。
手を伸ばすと、頭を下げて擦り寄ってくる。
「あら、わたくしの〝お友だち〟になってくださるの?」
カラスは控えめな鳴き声を上げた。
嘴には壊れた銀色の玉。それをシャルレーヌに渡してくれた。
「ゴホッ……あなたなのね。おかげでお話がしやすくなりましたわ。ありがとう」
シャルレーヌは咳き込みつつも笑顔でカラスを迎え入れる。
それをじっとりとした嫉妬に塗れた瞳で見つめる蝙蝠がいたが、カラスは気にすることはない。
それからしばらく話を聞いていると興味深いことを教えてくれた。
「まぁ動物とコミュニケーションをとれる方が皇帝陛下のおそばに? それは厄介ね」



