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夕方までぐっすりと眠り続けていたシャルレーヌは、妃たちのお茶会に欠席の連絡をしていないことに気づく。
しかしそれも仕方のないことだろう。
(ナリニーユ帝国のことは馬車の中で一通り頭に入れてきたけれど……。わたくしも日の光の元に長時間晒されたんですもの。これでもがんばったほうですわ)
昨日の今日で起きただけでも自分を褒めてあげようではないか。
(恐らく今回のお茶会はわたくしの値踏みでしょうね。牽制もあるのでしょうけど……)
シャルレーヌは腕を伸ばして、何度も咳を繰り返す。
扉を叩く音が聞こえた。
返事をすると扉の向こうから医師を呼ぶかと問われる。
名を明かさないため誰なのかはわからないが、シャルレーヌが倒れたことを知った誰かだろう。
それを断ると準備が出来次第、大広間で謁見するように伝えられた。
しかしそれも嘘かと思ったが疑ってばかりでは何も進まない。
(ご挨拶と謝罪も大切ですけれど……まずは陛下との謁見が先ですわよね)



