今日は帝国貴族たちよりも魔法の恩恵をそこまで受けていない商人や資産家たちが集まっていると聞いていた。
ヴィクトールの隣で微笑みつつ、サポートしていく。
特に魔法を使えない人たちに歩み寄るのは簡単だった。
何故ならシャルレーヌも魔法が使えないからだ。
ヴィクトールを横目にシャルレーヌたちの苦労話は弾んでいく。
最初はシャルレーヌやサンドラクト王国に否定的だった人たちも、すっかりと受け入れられていた気がした。
窓からは夕陽が望む。もうすぐで夜になるというところでシャルレーヌは咳き込んでしまう。
「……コホッ」
「大丈夫か……?」
「ありがとうございます。陛下」
心配するヴィクトールを見て、わざとらしく頬を赤らめてお礼をいうシャルレーヌに会場が騒めく。
ヴィクトールだけはシャルレーヌを冷めた瞳で見ていた。
ここで無碍にすることもできないのか、水を持ってくるように指示を出す。
わざとらしくフラリとよろめいてヴィクトールに寄りかかった。
腕に絡みつくようにして触れると、ますます彼の顔が険しくなっていく。



