心底楽しそうなシャルレーヌを見てヴィクトールはげんなりしつつ視線を逸らす。
会話する二人の背後、壁から覗き込むように影。壁に爪が食い込んでミチミチと音を立てていた。
その影が見えたのをヴィクトールとシャルレーヌは見逃さなかったが、目を合わせて微笑むにとどめた。
ヴィクトールとともに会場に入ると、あんなに騒がしかった会場が一瞬で静まり返った。
シャルレーヌは動揺することなく、堂々と歩いていく。
サンドラクト王国の人間と聞いて、いかにも強そうな女性を想像していたのだろうが、シャルレーヌは真逆だ。
妃たちの誰よりも華奢で、少女のような幼さを残していた。
雪のような白肌に大きな瞳、折れてしまいそうな細い腕と首。
横を通ると、とある大臣の喉がゴクリと鳴った。
(カリマお姉様だったら皆さまの想像通りだったのかしら)
彼女はナリニーユ帝国の男性よりも筋肉があるだろう。
彼らは魔法を使って身を守るため、自分を鍛える必要はないのだろう。
筋骨隆々の男性たちではなく、モルガンのような中性的な男性が多い印象だ。
『あれがサンドラクト王国の第二王女……なんて美しいんだ』
『傾国の美女と呼ばれているんだろう? その通りだな』
『病弱だと聞いたが……大丈夫なのか?』
そんな会話が耳に届く。
シャルレーヌがにこやかに微笑むと男性たちは頬を赤らめた。
王族としての立ち居振る舞いはサンドラクト王国の中でもよくできる方だ。
会話する二人の背後、壁から覗き込むように影。壁に爪が食い込んでミチミチと音を立てていた。
その影が見えたのをヴィクトールとシャルレーヌは見逃さなかったが、目を合わせて微笑むにとどめた。
ヴィクトールとともに会場に入ると、あんなに騒がしかった会場が一瞬で静まり返った。
シャルレーヌは動揺することなく、堂々と歩いていく。
サンドラクト王国の人間と聞いて、いかにも強そうな女性を想像していたのだろうが、シャルレーヌは真逆だ。
妃たちの誰よりも華奢で、少女のような幼さを残していた。
雪のような白肌に大きな瞳、折れてしまいそうな細い腕と首。
横を通ると、とある大臣の喉がゴクリと鳴った。
(カリマお姉様だったら皆さまの想像通りだったのかしら)
彼女はナリニーユ帝国の男性よりも筋肉があるだろう。
彼らは魔法を使って身を守るため、自分を鍛える必要はないのだろう。
筋骨隆々の男性たちではなく、モルガンのような中性的な男性が多い印象だ。
『あれがサンドラクト王国の第二王女……なんて美しいんだ』
『傾国の美女と呼ばれているんだろう? その通りだな』
『病弱だと聞いたが……大丈夫なのか?』
そんな会話が耳に届く。
シャルレーヌがにこやかに微笑むと男性たちは頬を赤らめた。
王族としての立ち居振る舞いはサンドラクト王国の中でもよくできる方だ。



