【完結】魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意

にっこりと微笑むシャルレーヌ。
この帝国で彼と出会えたのは大きな収穫といえるだろう。
ヴィクトールは驚いたように目を見張った。
しかしすぐに視線を逸らした。
小さく肩を揺らしているヴィクトールを見つつ首を傾げる。
どうやら笑うのを堪えているようだ。


「そこは殺すではないのか?」

「陛下を殺すのは簡単ですけれど、テネブルが悲しみますもの」

「ふっ……そうか。君には簡単なことか」


ヴィクトールは口角を上げて、こちらを見ている。

(陛下の笑顔、初めて見ましたわ。とてもかわいらしいのね)

しかしすぐに元の表情に戻ってしまった。


「そうならないよう惚れ込んでもらわなければな」

「あら、陛下こそわたくしに惚れないでくださいね?」

「はっ……ありえない」


吐き捨てるように言ったヴィクトールにシャルレーヌも笑みを深めた。


「ふふっ、まずはパーティーでわたくしの有用さを見せつけなければなりませんわね」

「ああ、楽しみにしている」