【完結】魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意


ヴィクトールは新たに外で待機させていた侍女たちを呼んで、動かなくなってしまったアナベルたちを運ばせていた。
それにオノレが付き添っていく。

(あらあら、準備万端のようですわね)

ヴィクトールは彼女たちを容赦なく罰していくつもりのようだ。

(……あぁ、陛下の目的はこういうことなのね)

シャルレーヌはヴィクトールの目的がなんとなく理解することごできた。
それはシャルレーヌを利用することで、彼女たちの嫉妬心を煽り、本性を炙り出すためにしていることではないだろうか。

(こうなるということはモルガン様の能力で彼女たちの裏の顔は知っていたのかしら……)

あの賢いカラスたちを通じて、もっとも正妃に近いと言われているアナベルとエマニュエルの性格を知っていてもおかしくないはずだ。
そして彼は彼女たちを正妃候補から下ろす決定的な出来事を作るためにシャルレーヌを使っているのだとしたら……。

(サンドラクト王国だったら力で示せばいいから楽ですけれど……ふふっ、ナリニーユ帝国はおもしろいですわね。)

サンドラクト王国とは違う複雑な慣習やルールがあるのだろう。
なかなかに面倒ではあるが、シャルレーヌにとってはそれがおもしろい。

(テネブルを男性かと勘違いしていたけれど、やっぱりどこかでエマニュエル様に盗聴されていたのかしら)