アナベルの声はだんだんと大きくなっていく。
帝国貴族を含めてアナベルの味方は多い。
それに前回の件でもう粗相をするわけにもいかない。
これ以上は教皇に怒られるどころか見放されてしまう。
『お前を押し上げるために、どれだけの金を使ったと思っている。ワシを失望させるなよ!』
シャルレーヌが現れるまで、失態など一度もなかった。
大丈夫だとわかっているのに、この胸騒ぎはなんだろうか。
「あらあら……」
口元を押さえながらシャルレーヌが笑っている。
追い詰められているのは彼女の方なのに、アナベルの焦りはどんどんと増していくような気がした。
「……っ、今のあなたにそれを証明する術はないでしょう!?」
「わたくしを先に叩いたとお認めになるのですか?」
「…………。随分と余裕なのね」
「お認めになるのですか、と聞いているのですが」
「だからっ、あなたにそれを証明することなんてできないでしょう!?」
感情的になりシャルレーヌに手を上げようとするアナベルを侍女たちが引き止めていた。
もう自分を抑えることができなかった。
「アナベル様はそうおっしゃっておりますけれど、どういたしましょうか……皇帝陛下」
まるで何かに問いかけるように暗闇の方を見るシャルレーヌ。
その名前を聞いて、一瞬だけぞわりとした背筋。
彼女の視線の先を凝視するものの、そこには何もない。
ただ暗闇があるだけだ。
「…………は?」
帝国貴族を含めてアナベルの味方は多い。
それに前回の件でもう粗相をするわけにもいかない。
これ以上は教皇に怒られるどころか見放されてしまう。
『お前を押し上げるために、どれだけの金を使ったと思っている。ワシを失望させるなよ!』
シャルレーヌが現れるまで、失態など一度もなかった。
大丈夫だとわかっているのに、この胸騒ぎはなんだろうか。
「あらあら……」
口元を押さえながらシャルレーヌが笑っている。
追い詰められているのは彼女の方なのに、アナベルの焦りはどんどんと増していくような気がした。
「……っ、今のあなたにそれを証明する術はないでしょう!?」
「わたくしを先に叩いたとお認めになるのですか?」
「…………。随分と余裕なのね」
「お認めになるのですか、と聞いているのですが」
「だからっ、あなたにそれを証明することなんてできないでしょう!?」
感情的になりシャルレーヌに手を上げようとするアナベルを侍女たちが引き止めていた。
もう自分を抑えることができなかった。
「アナベル様はそうおっしゃっておりますけれど、どういたしましょうか……皇帝陛下」
まるで何かに問いかけるように暗闇の方を見るシャルレーヌ。
その名前を聞いて、一瞬だけぞわりとした背筋。
彼女の視線の先を凝視するものの、そこには何もない。
ただ暗闇があるだけだ。
「…………は?」



