「陛下としてはどれだけの影響がでると思われます?」
「大きな影響が出るだろうな」
「まぁ……! それは素敵ですわね」
シャルレーヌは手を合わせて目を輝かせた。
完全に機嫌は治っていた。モルガンの失言などもうどうでもいい。
「わたくしに似合うドレスと宝石をお願いいたしますわ。サイズはロミに聞いてください」
「一緒に買いに行きたいとは言わないのか?」
「デートのお誘いは嬉しいですが、昼間に出かけるのは苦手ですの。テネブルといい子に待っておりますわ」
「コイツはお前のものじゃ……」
「陛下、テネブルですわ」
「……テネブル」
ヴィクトールがテネブルの名前を呼ぶと、嬉しそうにブンブンと触手の影を振っているでははいか。
あまりの勢いにモルガンに触れそうになったが、オノレはモルガンの腹に腕を回して彼を庇った。
どうやらこの影に触れるのはなんらかの影響があるのかもしれない。
気になったシャルレーヌは問いかける。
「お二人はテネブルに触れられないのですか? 意図的に避けているように見えますけれど」
「そもそも闇に触れられる者などいないだろう?」
「そういうものですか?」
「ああ、モルガンはテネブルに指一本触れただけで一週間悪夢に魘された」



