魔力0の訳あり王女、最狂につき取り扱い注意

(グレゴリーに会えなくなるのは寂しくなりますわねぇ……もうわたくしを殺しにきてくれないなんて)

ナリニーユ帝国に行けば、今までのように気軽に相手ができなくなってしまう。
次の標的が誰になるのかが楽しみだ。


「持参金は? こんな訳あり王女を迎え入れてくださるのだから相当な額を……」

「そんなもの払う義理はない。ワシの娘をくれてやるだけ、ありがたいと思え」

「そんなことばかり言っているから、いまだに蛮族などと罵られるのですわ。郷に入る時は郷に従えとありますでしょう?」

「ワシに関係はない話だ」


国王は子どものように唇を尖らせて、顔を背けてしまった。


「仕方ありませんわ。お兄様に相談いたしましょう。ルイとロミは輿入れの準備を」

「「かしこまりました」」


シャルレーヌはそう言ってカップをゆっくり置いて立ち上がる。
鉄格子に手をかけて無理やり曲げてしまった。
何事もなかったかのように外に出ると、その後ろにロミが続く。


「さぁお父様、お兄様の元へ参りましょう?」

「…………牢にいる意味ないじゃんか」

「オホホ、楽しみですわね」