王子は姫を愛して止まない

撮影みたいな現場での自分の場違い感が否めない。

「で、出掛けたいって…それじゃまるで…」

彼は私の言葉を遮って口を開いた。

「まるでも何もないよ。本当にデート」

っ…た、確かに男女、しかも仮であろうと付き合っているんだから、世に言うデートそのままだ。

けれど、私は予定が入っているので断った。

「…嬉しくない訳じゃないけど…ごめんなさい、私、日曜日は雛ちゃんとお買い物行くって約束してるから…」

すると滝谷くんは顎に手を当てて考えるような様子を見せて私を一瞥すると、「そっか」と微笑んだ。