王子は姫を愛して止まない

今日は家の用事でお休みだった…んだよね…実風くん?

実風くんの目の前には白い肌にほんのりと色付いた頬、綺麗な黒髪のロングが明暗をはっきりさせた。

大きくて凛とした瞳は美しく、美人とはこの人のためにあるような言葉のように思えるほど、綺麗な人が座っていて、緩やかにニコッと実風くんに笑いかけている。

外には何も聞こえないけれど、実風くんが2人きりでその人と話しているのは見て取れた。

「っ…」

私は目をそらして帰路に戻ると歩みを進めた。いつの間にか走り出していて、どうしようもないこのざわざわする感情を汗と一緒に外に捨ててしまいたかった。

半放心状態で家に入り、自室に駆け込むと、私は扉に背を預けてずるずるとそこにしゃがみこんだ。