王子は姫を愛して止まない

あのラブラブな空間に耐えられないしね…。

この教室に一人、残った鞄は私一人分これは、実風くんと仮でお付き合いし始めた最初のころ以来だ。

今日はほんのりとすら温もりを感じない隣の席の椅子に座ると、机に突っ伏した。

今日は誰も待っていない。ここにずっと居たって、実風くんはここに来ない。

私は頭では分かっているのに、何10分もそこで動けなくて、『校内に残っている生徒は速やかにー…』という放送で重い腰を上げた。

実風くん…合いたいなぁ。

けれど私はスマホを手に取らなかった。

家庭で何かあったときに、私の都合に振り回されて欲しくないもん。
きっと実風くんは優しいから私のお願いに応えようとしてくれちゃうから…。