王子は姫を愛して止まない

俺が柔らかい声でそう言うと、姫乃は頬を紅潮させて困ったように眉をハの字にした。

「え、でもおうちの人とか…」

そんな心配は無用である。

「大丈夫、大丈夫。俺一人暮らしだし」

「…へ?じゃ、じゃあ実風くんだけ?」

「うん」

突然2人きりであることを意識したのかボンッという効果音が付きそうな勢いで顔を赤らめる姫乃。

けれど、真っ赤な顔で口をパクパクさせて何か言おうとしたのかけれど引っ込めて、潤んだ瞳で控えめに俺を見上げて頷いた。

っ…可愛い…。

俺は口元のニヤケを隠すように手を当てる。