王子は姫を愛して止まない

実風くんが私にも寄り添うように身を預けた。

「ねぇ姫乃。ありがとう」

「私はなにもしてないけどなぁ」

「そんなことない。全部姫乃のお陰だよ。兄さんと腹わってはなせたのも、今俺が幸せなのも…全部、姫乃のお陰」

実風くんが幼く見えるくらい、屈託のない笑顔が胸に温かく響く。

ふふ、可愛い。

私もつい頬が緩んでしまって、ニコリと笑い返した。

そうして身を預けあって数分立った頃、実風くんが口を開いた。