王子は姫を愛して止まない

ドーナツ屋さんに行った帰り、どこか実風くんに元気がないように感じたけれど、私は何も言えず、ただ隣を並んで歩いていた。

すると実風くんが、小さく口を開いた。

「姫乃、俺の様子ちょっと変だよね?」

「へっ!?」

自覚があったの?

「変っていうか…いつもより、ちょっと元気なさそうだなって」

「姫乃はなんでも見抜いちゃうね」

「え?」 

見抜いてる?

実風くんはピタリと立ち止まって、少しうつむきがちに、言った。