美波の記憶は戻っていない。それでも、彼女の心は何度でも、目の前の湊を選び直していた。
湊は微笑み、彼女の涙を指で拭った。
「それなら、今からまた、新しい思い出を積み上げていきませんか。まずは…僕の名前を呼ぶところから」
窓の外では、二人がかつて愛した青い海が、変わらぬリズムで寄せては返していた。湊は、毎朝カウンター
に置かれた一冊のノートを開くのが日課になった。そこには、昨日の彼女が綴った
「今日の店主さんとの記録」
が記されている。
湊は微笑み、彼女の涙を指で拭った。
「それなら、今からまた、新しい思い出を積み上げていきませんか。まずは…僕の名前を呼ぶところから」
窓の外では、二人がかつて愛した青い海が、変わらぬリズムで寄せては返していた。湊は、毎朝カウンター
に置かれた一冊のノートを開くのが日課になった。そこには、昨日の彼女が綴った
「今日の店主さんとの記録」
が記されている。
