One year left -家族ごっこ-

悲しそうな顔は、もう見たくなかった。


「嫌だって言わないで」


「あんたのマザコン具合も相当だな」


「私はお母さんを守りたいだけ」


「守りたいって、俺を悪者にするなよ」


碧くんが、一歩、私に近づいた。


「悪者だなんて、思ってないよ……」 


勝手に彼の家に入ってきたのは私のほうで、そんなこと思う資格もないし、何かあっても自分が我慢すればいいだけだと思ってる。 


だけど、お母さんのことになるなら話は別だ。