One year left -家族ごっこ-

「なんで?」 


碧くんが煽るようにして首を傾ける。


「連絡さえすれば、きっとお母さんは安心するから。そしたら、もう二度と私に電話されなくて済むよ」 


吐き捨てるように言った。


いちいち私が出てくるのも迷惑だろうとも思った。


碧くんが急に立ち上がる。


「嫌だ、……って言ったら?」 


その迫力に驚いて、思わず後ずさった。


彼は眉間にシワを寄せて、不機嫌そうに私を見下ろしている。


何が嫌なのか分からない。


お母さんに電話するのが嫌なのか、それとも私に命令されたと思ってる?


さっきのお母さんの横顔がちらつく。