One year left -家族ごっこ-

そして目が合って、反射的に私は後ろを向いた。


血の気がさーっと引いていく。


どうか碧くんの目が悪くて、私に気付いていませんように、と願った。


「帰ろう」


私は焦って荷物をまとめ、三人を置いて猛スピードで自転車を飛ばす。


「え、萩花!?」


後ろで夕紗が私の名前を呼んだけど、もう逃げることしか考えられなかった。


どうしよう。


見られてたらどうしよう。


私に気づいてた?


私の名前が聞こえてた?


ううん、少し距離があったからきっと大丈夫……