One year left -家族ごっこ-

彼がそれに気づいて、手を伸ばした。


「あんたは極端すぎる」


グラスを持つ指に、碧くんの指が触れる。


「極端って?」


「なんでも白か黒しかない。けど、その混じったグレーの部分には、一体何を隠してる?」


碧くんがグラスに口をつけた。


私を上目遣いで見据えながら。


背筋がぞくっとした。


「なんだか、推理小説みたいだね」


少し笑って、グラスの水を飲み干す。