One year left -家族ごっこ-

帰り道、前を歩く人影が碧くんだと気づく。


こんな時間まで遊んでいたんだろうか。


気づかないふりをして自転車で追い抜こうか、一応声をかけてから追い抜こうか考えていると、あっちから振り向いてきた。


仕方がないから、「ばいばーい」と言って通り過ぎようとすると、急に目の前で通せんぼされてブレーキをかける。


「危ない!」


「あんたが俺を置いていこうとするから」


「一緒に帰りたくないもん」


「なんで?」


碧くんがハンドルを掴む。