舞台の中心で花咲く蕾

「星宮居るか?」

「いますよ~。リビングに」

 何時になるか分からないが私の家に来るとメッセージが来ていた通り、マネージャーが合鍵を使って入ってきた。

「ニュース観ながら優雅に飯かよ。既読になっても返事がなかったからこれでも焦ってきたんだぞ」

「すみません。色々情報を集めている内にお腹が空いて。二人は今どうしてるんですか?」

「動画が出た時点で携帯を没収して事務所に泊まってもらっている。あの日僕が家まで送っていたらこんな事にはならなかったはず……。本当にすまない」

「マネージャーが謝らなくても。些細な事で喧嘩してこうやってニュースで取り上げられたけど、CiElはまだ活動出来るんだし」

「その事なんだが……」

 スーツ姿で立っていたマネージャーは突然床に膝と手をつき、勢いよく頭を打ち付けながら土下座をした。それもゴンッと音が鳴るくらい。

「ちょ! マネージャー?!」

「すまない星宮!! 二人の問題をその場で解決する事なく適当に誤魔化した挙句、仕事が溜まっていたことを理由に、僕はその日彼女たちを例の居酒屋の前に送り届けてしまった。今回の件は当事者はもちろん、僕も悪い」

 顔を上げるように言っても動かないマネージャーは、言い争っていた二人を同じ場所に送り届けてしまったことを悔やみ、現在は顔を合わせたら掴み合いの喧嘩をするくらい二人の関係が最悪だと言った。

「なんとか仲を戻そうと頑張っているんだが、陽葵が何を言っても泣いて澪とは仕事をしないと言うんだ」

「え? 嘘でしょ? じゃあCiEl解散のニュースは間違いじゃ」

「……ない」