ロックフェスから始まった恋(前編)

「卒業証書授与」


ひとりひとり名前が呼ばれる。


「___昴」

「はい」


だいすきな声。

受け取り、壇上から降りるとき。

一瞬こちらを向いてはにかんだ。

卒業式が終わった。

あたしは大きな花束を持って昴に近付いた。


「昴」


ゆっくりふりかえる昴。


「.......うわ、、反則やわこれ」


そう言って昴の目から大粒の涙。


「絶対泣かんとこ思てたのに」


笑いながら泣く昴。

それを見てあたしも涙が止まらない。


「ほら写真撮るで」


久遠さんに言われる。


「ベタやけど第二ボタン、受け取って」


ベタだけどキュンとしてしまう。


「やだ、お別れしたくない」

「うん」

「来年から学校に来ても昴たち居ない」

「.......うん」

「ずっと独りだったのに...独りで良かったのに、、昴たちの温もり知ってしまったから。寂しいよう.....」

「大丈夫や」


一気に昴の匂いに包まれる。

昴の大きいからだ。


「いつでも電話してこい。いつでもかけつけたる」


涙が止まんない。


「.......それに。俺らの人生これからやろ」


卒業は終わりじゃない。

始まりだ。