顔を洗いリビングに降りて行くとママから、『何回呼んでも起きない』とグチグチ小言を言われて朝から本当に憂鬱だ。



「ママーご飯はー?」



いつもはダイニングテーブルに準備してある朝食がない。



「いつまでも置いてるわけないでしょ。もう片付けたわよ!!ったく、冬休みに入ったからってお昼までも寝てるんだもの」



『主婦には冬休みはおろか、土日も祝日もないんだから』とプリプリしながら畳んだ洗濯物をしまいに行った。



───って、あれ?



お昼まで?
今何時なわけ?



まだ起きてから、携帯の時計すら見ていなかったから今が何時ごろかも分かっていなかった。



自分の丁度後ろにあるはずの時計を椅子に座ったまま、ぐるりと振り替える。



長い針が15を指し、短い針が2を指している。…今は2時15分か。