あいこが何度も何度も続き、負けたのは…私。早く帰りたかったのにと悔む。
一緒に先生の手伝いをする男子は誰なんだろう。
「美月ー頑張ってね。私今日おばあちゃんの家行くから先帰るね。ごめん!」
美月は手をパチっと手を合わせる。
「えーそっかー。頑張るねー男子の残る人は誰なの?」
「分かんないけど、もうすぐ分かると思うよ。」
麟夏の目線の先に目を向けると、まだ数人でじゃんけんをしていた。
少しすると、聞き覚えのあるえー、という声が聞こえた。この声は多分陸斗君。今日はおかしいほどに彼との接触が多すぎる。もしかして今年の運、全部使い切っちゃったかな...。
「じゃあ放課後、南雲と星野は美術室に来るように。忘れずにな。」
放課後まで待ち切れないよ。
6時間目の授業が終わり、HRが終わり、私たちは美術室に向かう。
「じゃあ2人にはこのダンボールを、校舎の外にある倉庫に移動して欲しいんだ。いけるか?」
「はい。」と陸斗が言い、私は小さく頷いた。
「じゃあ頼んだから。終わったら鍵閉めて職員室に返しといてくれ。じゃあ。」
そう言い残して、村山先生は教室を出て行った。
「よし、頑張るか。」
陸斗君はダンボールを持ち上げた。
「うん。」
私もダンボールを持ち上げて、彼に続いて倉庫へと運ぶ。結構重い。
倉庫の前に着いて、陸斗君がまずダンボールを置いて、その後に私がそれを渡す。
その時、手と手が触れ合う。顔がいっきに熱くなる。
私の顔が赤い理由は多分、夏の暑さのせいだよね、そう信じ込む。
私たちは何もなかったように気にせず、また美術室に戻って作業を始める。
いつの間にか全てが終わって、倉庫の横にあるベンチに腰を下ろした。
生ぬるい風が吹き、校庭から野球部やサッカー部の声が聞こえる。青春だなと感じる。
陸斗君と何でもない話が始まる。こんなにも話が続くなんて嬉しい。
私は確信した、隣にいる彼が好き。絶対に。



