E p i s o d e 5
それから春休みの間、私は美咲と何度か遊んだ。
カフェに行ったり。
ショッピングをしたり。
ジュエリングの動画を一緒に見たり。
「やっぱAquaくんかっこいい」
「ルイくんもだよ!」
そんな話をして笑い合う時間は、とても楽しかった。
そして――
春休みが終わった。
新しい学年の始まり。
クラス替えの日。
学校の廊下にはたくさんの生徒が集まっている。
掲示板の前に、人だかりができていた。
「どきどきする……」
私は小さくつぶやく。
美咲が言う。
「早く見よ!」
私たちは掲示板の前に近づいた。
名前がずらっと並んでいる。
その中から、自分の名前を探す。
「……あ」
見つけた。
2年A組
そこには――
佐々木 愛桜
そして、そのすぐ近くに
立花 美咲
「やった!」
美咲が嬉しそうに言う。
「また同じクラスだ!」
私はほっとして笑った。
「ほんとだ……」
でも、そのすぐ下にある名前を見て
私は少しだけ目を見開いた。
如月 凛
「え、ちょっと待って」
美咲がもう一度掲示板を見る。
「如月くん、同じクラスじゃん」
「ほんとだ……」
私は少し驚きながら名前を見た。
如月 凛
確かに、同じクラスのところに書いてある。
「すごくない?」
美咲が楽しそうに言う。
「優しいイケメンと同じクラスだよ」
「そ、そんな言い方……」
私は少し恥ずかしくなる。
「でも愛桜、話したことあるんでしょ?」
「……ちょっとだけ」
「階段のときの?」
「うん」
美咲はにやっと笑った。
「いいなー私まだ話したことない」
私は何も言えなくなる。
そのまま私たちは、新しいクラスの教室へ向かった。
教室のドアを開けると、もう何人か来ている。
私は少し緊張しながら席を探す。
机の上には出席番号の紙が置いてあった。
「あ、ここだ」
私の席。
そのとき、美咲が小さく声を上げる。
「え、ちょっと待って」
「愛桜」
「ん?」
「え、ちょっと待って」
「どうしたの?」
美咲は隣の席を見て言った。
「愛桜」
「隣……」
私はそっと横を見る。
机の上の紙には
如月
と書かれていた。
「……え」
そのとき、後ろから声がした。
「そこ俺の席」
振り向くと如月 凛が立っていた。
私は慌てて椅子から少し立ち上がる。
「ご、ごめん……!」
凛は少し笑った。
「いや、合ってるよ」
「俺、隣」
そう言って席に座る。
私は少し緊張しながら言った。
「同じクラス……だね」
凛は小さくうなずいた。
「だね」
そして少しだけ笑う。
「1年間よろしく」
凛がそう言って席に座る。
私は少し緊張しながらうなずいた。
「う、うん……」
そのとき。
後ろから美咲がにやっと笑った。
「えー」
「まさかの隣じゃん」
私はびっくりして美咲を見る。
「ほんとだね……」
美咲は楽しそうに続ける。
「階段で助けてもらった人と隣の席とか」
「運命じゃない?」
「ち、違うよ!」
私は慌てて否定する。
すると凛が小さく笑った。
「運命らしいよ」
「っ……!」
私は一瞬で顔が熱くなる。
美咲はさらに笑う。
「ほらー!」
「如月くんも言ってる」
凛は机に肘をつきながら言った。
「まぁ」
「今年もドジしないようにね」
「……っ」
私は何も言えなくなった。
美咲はそれを見て楽しそうに笑っていた。
「ほらーやっぱ覚えられてるじゃん」
「だって階段から落ちそうだったんだよ?」
「そりゃ覚えるでしょ」
私は恥ずかしくなって机を見つめる。
「……しょうがないじゃん」
小さくそう言うと、凛が少し笑った。
「しょうがなくないでしょ」
「普通落ちない」
「……!」
私は思わず顔を上げる。
凛は少し楽しそうな顔をしていた。
「今年は階段気をつけなよ」
「また助けるとは限らないから」
「えっ……」
思わず声が出る。
すると凛は肩をすくめた。
「嘘」
「さすがに落ちたら助ける」
美咲がすぐに言った。
「優しいじゃん!」
凛は少しだけ笑った。
「ドジすぎて危なっかしいから」
私はまた顔が熱くなる。
(もう……)
そのとき。
教室のドアが開いた。
「はい席つけー」
先生が入ってくる。
クラスが一気に静かになった。
私は前を向きながら、少しだけ横を見る。
隣には――
如月 凛。
同じクラス。
しかも、隣の席。
(これから一年……)
(ずっと隣なんだ)
そう思うと、胸が少しだけドキドキした。
それから春休みの間、私は美咲と何度か遊んだ。
カフェに行ったり。
ショッピングをしたり。
ジュエリングの動画を一緒に見たり。
「やっぱAquaくんかっこいい」
「ルイくんもだよ!」
そんな話をして笑い合う時間は、とても楽しかった。
そして――
春休みが終わった。
新しい学年の始まり。
クラス替えの日。
学校の廊下にはたくさんの生徒が集まっている。
掲示板の前に、人だかりができていた。
「どきどきする……」
私は小さくつぶやく。
美咲が言う。
「早く見よ!」
私たちは掲示板の前に近づいた。
名前がずらっと並んでいる。
その中から、自分の名前を探す。
「……あ」
見つけた。
2年A組
そこには――
佐々木 愛桜
そして、そのすぐ近くに
立花 美咲
「やった!」
美咲が嬉しそうに言う。
「また同じクラスだ!」
私はほっとして笑った。
「ほんとだ……」
でも、そのすぐ下にある名前を見て
私は少しだけ目を見開いた。
如月 凛
「え、ちょっと待って」
美咲がもう一度掲示板を見る。
「如月くん、同じクラスじゃん」
「ほんとだ……」
私は少し驚きながら名前を見た。
如月 凛
確かに、同じクラスのところに書いてある。
「すごくない?」
美咲が楽しそうに言う。
「優しいイケメンと同じクラスだよ」
「そ、そんな言い方……」
私は少し恥ずかしくなる。
「でも愛桜、話したことあるんでしょ?」
「……ちょっとだけ」
「階段のときの?」
「うん」
美咲はにやっと笑った。
「いいなー私まだ話したことない」
私は何も言えなくなる。
そのまま私たちは、新しいクラスの教室へ向かった。
教室のドアを開けると、もう何人か来ている。
私は少し緊張しながら席を探す。
机の上には出席番号の紙が置いてあった。
「あ、ここだ」
私の席。
そのとき、美咲が小さく声を上げる。
「え、ちょっと待って」
「愛桜」
「ん?」
「え、ちょっと待って」
「どうしたの?」
美咲は隣の席を見て言った。
「愛桜」
「隣……」
私はそっと横を見る。
机の上の紙には
如月
と書かれていた。
「……え」
そのとき、後ろから声がした。
「そこ俺の席」
振り向くと如月 凛が立っていた。
私は慌てて椅子から少し立ち上がる。
「ご、ごめん……!」
凛は少し笑った。
「いや、合ってるよ」
「俺、隣」
そう言って席に座る。
私は少し緊張しながら言った。
「同じクラス……だね」
凛は小さくうなずいた。
「だね」
そして少しだけ笑う。
「1年間よろしく」
凛がそう言って席に座る。
私は少し緊張しながらうなずいた。
「う、うん……」
そのとき。
後ろから美咲がにやっと笑った。
「えー」
「まさかの隣じゃん」
私はびっくりして美咲を見る。
「ほんとだね……」
美咲は楽しそうに続ける。
「階段で助けてもらった人と隣の席とか」
「運命じゃない?」
「ち、違うよ!」
私は慌てて否定する。
すると凛が小さく笑った。
「運命らしいよ」
「っ……!」
私は一瞬で顔が熱くなる。
美咲はさらに笑う。
「ほらー!」
「如月くんも言ってる」
凛は机に肘をつきながら言った。
「まぁ」
「今年もドジしないようにね」
「……っ」
私は何も言えなくなった。
美咲はそれを見て楽しそうに笑っていた。
「ほらーやっぱ覚えられてるじゃん」
「だって階段から落ちそうだったんだよ?」
「そりゃ覚えるでしょ」
私は恥ずかしくなって机を見つめる。
「……しょうがないじゃん」
小さくそう言うと、凛が少し笑った。
「しょうがなくないでしょ」
「普通落ちない」
「……!」
私は思わず顔を上げる。
凛は少し楽しそうな顔をしていた。
「今年は階段気をつけなよ」
「また助けるとは限らないから」
「えっ……」
思わず声が出る。
すると凛は肩をすくめた。
「嘘」
「さすがに落ちたら助ける」
美咲がすぐに言った。
「優しいじゃん!」
凛は少しだけ笑った。
「ドジすぎて危なっかしいから」
私はまた顔が熱くなる。
(もう……)
そのとき。
教室のドアが開いた。
「はい席つけー」
先生が入ってくる。
クラスが一気に静かになった。
私は前を向きながら、少しだけ横を見る。
隣には――
如月 凛。
同じクラス。
しかも、隣の席。
(これから一年……)
(ずっと隣なんだ)
そう思うと、胸が少しだけドキドキした。
