先輩×後輩

1時間後―――

カキカキカキ………




2時間後―――

カキカキカキ………

「ただいまー」
雄也が帰ってきたみたいだ。

"雄也"。それは……お兄ちゃん。
2個上の、超頭の良い雄也。
かっこいいし、何で雄也の妹が私なんだろうって感じ…。

コンコン
「美莉ー。ご飯だってよ」
「はいはい」
「ねぇ、お父さんは??」
「もうすぐ帰ってくるってさっき俺にメールあったよ」
「へ~っ。じゃあ待ってよっか」
『そうね♪』

「あ、美莉。桜高行くんだって??」
「あぁ…うん」
「まぁ頑張れよ。あ、俺の同級生で桜高通ってる奴いるよ」
「え!?誰!?」
「潤って奴。問題用紙まだ持ってるかもっ」
「まじで!?!?!?」
「ちょっと聞いてみる」

そう言って、雄也は"潤"という人に電話をかけた。


「あ、もしもし」
受話器の向こうの声は聞こえない。
持ってるかな…。

「あ、本当??妹に貸してやってくんない??」

まじでー!?!?!?
持ってんの!?

「おぉ、さんきゅ。じゃっ」
「ど、どうだった!?」
「持ってるって♪明後日うち来てくれるってさ」
「やった~♪ありがと!!」
「おう。あ、帰ってきたんじゃね??」

ガチャ
『ただいまー』
「おかえりっ。お父さん」
『おう、着替えてから行くから先食べてていいぞ』
「はーい♪」