「ねぇ、ザク」
バスで皐月たちとの待ち合わせ場所に向かっていると、霧が声をかけてきた。
霧は後ろの席だったので、俺は振り向く。
「ん?」
俺がはてなを浮かべて霧を見る。
その表情は、どこか寂しげだった。
「俺ね、本当は_______」
何か言いかけたけど、途中で言葉が途切れた。霧がどこか気まずそうに首元に手をやる。
「…いや、まぁいっか。どうせ後でバレるだろーし」
小さく何か呟いたのは分かったが、俺には聞こえなかった。
聞き返そうと思ったけど、霧がそのまま違う言葉を続ける。
「もし俺がバトルに負けて、あの人たちとザクがチームメイトになっても…友達でいてくれる?」
自分で聞いたのに、その答えを聞きたくないと言うように霧は耳を塞いだ。なにかに怯えているような…?
「もちろん。俺らは友達…親友、だろ?」
チームメイトになっても、ならなくても…親友ということに変わりはない。絶対に。
「…そっか」
でも霧は浮かない顔をして、ポツリと呟いた。
その雰囲気に、俺は何も言えなくなってしまった。
