「おじゃまします…」
「あぁ」
ただいま、慧さんの自宅…マンションに来ている。
部屋にお邪魔すると、白を基調としたシンプルな部屋があった。ただ…少し、物が散らかってるくらい。
「あー!?慧さん、また物散らかしてんじゃん!!」
「だ、だって使えるものがすぐに見つからないかもしれないから、全部出しとかないと……」
「ちゃんと整理整頓くらいしろってー!」
もー、と呆れながら慧斗さんの部屋の物を片付け始める。その姿に少し驚いた。
なんか…慧斗さんの方が整理整頓が得意で、ズボラな皐月に注意してる方が俺的にしっくりくるから。
「皐月って、綺麗好きなの?」
「そりゃあもちろん!綺麗じゃねーと、スッキリしないじゃん?心もゴチャゴチャしてくるし!」
確かに。心の余裕は生活の態度に出るって言うし、皐月が元気すぎるから部屋が綺麗っていうのも…少し納得ができるのかもしれない。
「まぁせめて、ちゃぶ台の周りと上だけでも片付けよーぜ!もちろん慧さんもやってくれよ!?」
「うぅ、わかった……」
「あ、俺も…」
「えまって、真は見といて!!!」
俺も一緒に片付けようと思ったが、皐月にストップされた。疑問に思ったけど、皐月がガチの目をしてるため、床に座ることにした。
でも黙々と片付けてる2人を見てると、やっぱ…
「やっぱ俺もやる……」
「真は!大・丈・夫!!!」
な、なんでだよ…?
だって俺の部屋より綺麗だし、片付くの早そうだから…整理整頓がちょーっと苦手な俺でもやれると思ったんだけど。
人手が多い方が速いと思うし。
と、思っていたが…部屋は2人(ほとんど皐月)が片付けたことにより3分も経たずに綺麗になっていた。
「はぁー、オレが週1で来ないと駄目か?慧さん!」
「そ、そんな…大丈夫だ俺は!」
「大丈夫じゃないからこうなってんの!!」
慧斗さんが焦ってるのは新鮮だし、少し面白い。
口角が緩むのがわかったけど、その瞬間を慧斗さんに目撃されてしまった。
「………」
一瞬俺の方を見たが、何事もなかったかのように視線を逸らして言った。
「じゃあ、勉強するか」
「あ、よろしくお願いしま……」
よろしくお願いしますと言おうとしたけど、慧さんが傾けた学校のバックからキャンディーが出てきたので言葉を止めてしまった。
「はぁー!?アメをそのまんま!?バックに入れてたのかよ!!」
そう言って皐月が怒り狂い、勉強するまでに30分かかったのはまた別の話。
