「_______ってことで、オレらと食わせ者で“どちらが真を楽しませれるか”のバトルをやろうと思う!!」
皐月が、大声で自信満々に言い放つ。それに唖然とする俺。
時の流れは早く、次の日の放課後。俺と霧と皐月、そして何故か慧斗さんも加えて4人で昨日の空き教室へと集まっていた。
んで…チームの話を聞くってことだったのに、なんか皐月がバトルとか言い出した。
「え、ちょまって。まず霧と皐月のチームの証言を聞くって話だろ?俺なんか間違ってた…?」
「ううん。ザクはなーんにも間違ってないよ。コイツが意味不明なこと言ってるだけ」
「おい!食わせ者は一旦黙っとけ!!」
ワーワー言い合う2人をジト目で見ていると、慧斗さんが俺のところへと近づいてきた。
「はぁ…昨日もこんな調子だったのか?大変だったな」
「大変でした、ほんとに」
苦笑いを浮かべながら慧斗さんを見つめる。
てか慧斗さんは、この場を鎮めるためだけに来てくれたのか?この争いとは無関係なのに…?
「…なにか誤解しているかもしれないから言うが、俺は皐月とチームを組んでるんだ」
「…え?」
俺の心を見透かしたように言う慧斗さんに、また唖然とする。マジかよ…という感じで慧斗さんを見つめると、話を続けてくれる。
「つまり、俺は皐月と真とチームを組んでいる…いや、いたと言うほうが正解か。まぁ、まだ信じようとしなくていいがな」
…皐月側、っつーわけか。でも皐月みたくギャーギャー言うんじゃなくて助かった。
てか衝撃発言。慧斗さん皐月とチーム組んでたんだな。霧と皐月も性格真逆だけど、慧斗さんと皐月の方がもっと真逆な気がする。
「…ちなみに、俺らは4人組だった。もう1人、チームメイトが居てな」
「へぇ。その人って、誰が教えてくれたりしますか?」
気になって聞いてみると、慧斗さんは少し悲しげにこう言った。
「…ごめんな。俺らも今はそいつと連絡が取れてないんだ」
「あ、なんかすみません…」
「大丈夫。また時を見て言う」
チームメイトなのに連絡が取れてない、か。俺のチームってそんな複雑だったのか?
「…まぁ、おおまかなことはこれくらいだ」
「えーと…俺と皐月、慧斗さんとその人の4人組だったってことですよね?」
「あぁ。そういうことだ」
なるほど。慧斗さんもそう言うし、少し信憑性上がったっていうか…。まぁ、まだ霧のことを信じてるけど。
「えっと…霧は?」
隣で皐月と言い争ってる霧に声をかけると、すぐに俺の方を見て慧斗さんとの会話を聞いていたかのように話してくれた。
「俺はザクと2人チームだったよ。ペアみたいなね」
「へぇ、そうなん……」
「嘘つけ!!お前、違うとことチーム組んでただろ!」
相槌を打とうとすると、皐月が叫んだ。
その言葉に俺は「え?」と開いた口が塞がらなくなる。
「…そうだね。俺は違う人たちと一時的に組んでた」
「でもね、脱退したんだ」
「え…え、ちょ?別にそんなことまでしなくても…」
「ううん、俺はザクと組みたい。それにそのチームは、念の為に入ってただけだから」
ごめんね、と謝る霧に大丈夫と返す。でも…でも、胸のざわめきが収まらなかった。
