「は?飛葉って…くっ、前みたいに“月”って呼んでくれよー!!」
「ちょっ、おま…くっつくな!」
俺の方へとズカズカ歩いてきたかと思いきや、拗ねたようにポカポカ腕を叩いてくる。地味にいてぇし!
「…飛葉 皐月、か」
「ん?お前、オレのこと知ってんの?」
独り言のように呟いた霧の言葉を、すかさず聞き取って質問として問いかける飛葉。霧は飛葉を…何故か、敵視するように見ている気がした。
「名前だけ、ね。気まぐれ気分屋な暴れん坊2年生ってことは聞いてるよ」
「おい、変なこと言うんじゃねぇ!そこは元気が取り柄な天才ムードメーカーだろ!」
「それ本気で言ってる…?」
霧が嫌味っぽく…って、なんかいつもとキャラ違うくね?
いつも穏やかで優しい霧だけど、もしかしたらコイツと相性が悪いのかもしれない。タイプ真逆だし…。
「てか、ザクから離れてくれる?今俺がザクと話してるんだけど」
「ザク…?は、お前真のことザクって呼んでんの!?」
「そうだけど何か?」
「お前っ……真のチームメイトでもねぇくせに!」
うわ…バチバチすぎるだろ。てか飛葉、お前チームメイト気取りしてるけど違うからな?
だけどこの空気感の中、発言する勇気はないので…心の中でそうツッコむ。
「…あぁ、その話をしたかったんだ」
「え、その話って…」
霧は、俺のことを真正面から見る。その視線は強くて、何か決意を秘めているようで……
何を言い出すのかと思えば、俺の頭を更にこんがらがらせる爆弾発言だった。
「ザクは覚えてないかもしれないけど……俺たち、チームメイトだったんだよ?」
そう言って、彼は不敵に笑ってみせた。
