「ずっと隣にいた君へ」

引っ越しの知らせ 第11章 最後の夏祭り 第12章 伝えたい言葉 第13章
離れていく時間 第14章 走り出した夜 第15章 幼馴染のその先へ

第1章 いつもの帰り道

春の風が坂道を吹き抜け、桜の花びらが舞っていた。
ひなたは通い慣れた通学路で振り返る。そこにはいつものように蒼真がいる。

「蒼真、遅いよ」 「ひなたが早いだけだろ」

そんな会話は、もう何年も続いている。
幼稚園の頃からずっと一緒。家も隣で、学校も同じ。

当たり前の関係。 でも本当は、とても特別な時間だった。

春の風が坂道を吹き抜け、桜の花びらが舞っていた。