死なないで

2026年5月5日

空には、雲ひとつない快晴だった。

今日は海汰が釈放される日だ。

海汰を迎えに行き、そのまま紗夜のお墓へ向かった。

「紗夜さん。きちんと罪を償いました。ありがとうございました」

海汰が手を合わせ、紗夜に向かって言った。

「海汰。水汲んできて」

「わかった」

海汰が桶を持って水を汲みに向かった。

僕はそっと紗夜のお墓に触れた。

「紗夜。僕はちゃんと生きてるからね」

温かい風にそっと全身を包まれた。

「温かい」

紗夜のお墓は紗夜のように温かかった。