死なないで

注文を取り終え、要が戻ってきた。

「大丈夫ですか?」
 
そっとハンカチを差し出された。

わざと手に触れるようにしてハンカチを受け取った。温かかった。

「ありがとうございます。」

受け取ったハンカチを意味もなく顔に押し当てた。

「何かあったんですか?」
 
心配そうな顔でのぞき込まれた。

「その、大切な人が……」
 
言葉に詰まった。どういえばいいのか分からない。未来から来たことを言うべきなのか、でもそんなこと信じて貰えるわけない。

ただひとつ言わなければならないことがあった。