白空と蒼い瞳 〜メガネカチカチ王子さまは実は恋の罠でした〜

う、うわあ、すごい。見なくてもたくさんの殺気を感じる。あ、圧がすごい⋯⋯。


でも、速度は絶対落としちゃだめだ。階段を下りようとしたとき、浜辺が私の手をひいてとめた。


「あの、もういいですから⋯⋯おれが殴られたら、それでおわ、わっ‼」


ぼそぼそという浜辺にイライラして、ヨイショとお姫様抱っこをする。


ごちゃごちゃうるさい浜辺を無視して、必死で昇降口まで走った。今の気持ちが反映されたみたいに空は曇っている。靴箱で靴を履く暇もない。そのまま飛び出した。


昇降口に出れたのはいいけど、どこかに隠れなきゃ⋯⋯。家ににげ⋯⋯いや、そのまえに多分自分より重い浜辺を抱えている私のほうが体力尽きてしまう。大群につかまって終わりだよぉ⋯⋯。


頭をフル回転させて探す。どこか、どこか隠れられる場所ぉ‼‼



男の人たちの足音が近づくにつれて、心臓がバクバクがはやくなる。



周りをぐるぐる見ると、いい場所を見つけた。


―――倉庫様ああああ‼‼‼‼


叫びたかったけど、そんな暇はなくとにかくダッシュする。そして、倉庫に⋯⋯。


ど、どうしよう‼ 鍵がぁ‼


そう一瞬焦ったけど、思い出した。あ、私、飛び蹴りできるんだったぁ⋯⋯って。