白空と蒼い瞳 〜メガネカチカチ王子さまは実は恋の罠でした〜

だって、帰ったってお母さんはさあ⋯⋯ああ、やめよう⋯⋯考えるの。


さっきのスマホを触っていたつまらない顔とうって変わって、紗彩は少しもどかしそうな顔で、優しく微笑んだ。紗彩は『知っている』から⋯⋯。


「また明日も相談、きくよ〜。私、少しは力になれるかもだし」


「⋯⋯ありがと〜。紗彩はやさしいね⋯⋯」


「それほどでも〜。じゃ、頑張ってね」


「うん。また明日」


⋯⋯やっぱ持つべきは友達だなあ⋯⋯。


いや、掃除ほとんどやってくれなかったし、結局問題も解決していないけど⋯⋯。


紗彩がニカッて笑って「また明日」って教室から出ていった。その後、三十分くらい掃除していたけど、なんだか急に寂しくなって⋯⋯。


私ももうちょっとしたら、いい加減帰ろうかなあ⋯⋯。


結局、私は帰ることにして、忘れ物がないことをチェックして、カバンを肩にかける。


掃除用具入れにほうきを立てかけ、バンっと扉を閉めた。