まっすぐで、輝け。

step1
私、黒澤花凛(くろさわ かりん)。






私に良さや、素敵な所なんてあるのだろうか。










素敵な人と言うのは…


「ゆうやー、これ見てくれよー」


「ゆうやくーん、おはよーー」


「ゆうやー」




そうそう。こんな感じに、みんなから愛されて。




「何を見ればいいんだよ!(笑)」


「おはようー、あ、昨日はありがとう」






笑顔の温かい雰囲気があふれる。
そんな人だと思う。








そんな人が、私のクラスにはいる。
名前は、所沢裕也(ところざわ ゆうや)くん。




サッカー部所属の人気者。












それと比べて、私は…


一人ぼっちだし。
運動できないし…。




あーあ。自己嫌悪が止まらないよ。


そんな自分、嫌だよ。






何をどうしたら、私は自分を好きになれるんだろう。




分かんないよ。


















キーンコーン




授業開始のチャイムが鳴る。




「はい、ではー、球技大会のふりわけをします」


「バレー、卓球、サッカー、バスケ、この4つから選んでください」




うーーー、どうしよう。


なるべく迷惑かけないようにしたいけど全種目、苦手…。






「はーい!サッカー部は全員サッカーでーす」






ざわっ。


教室の空気が揺れる。


そして、女子たちが騒ぎ出す。


「ゆうやくん、サッカーだって」


「え、サッカーがいい!」


「だよね!」


「急接近のチャンス!」














「はーい!」


「サッカーがいい!!」


「私も―」






あっという間にサッカーに人数集中。










「え?あ、あえ!?多すぎ!!」


「ちょっと、バレー部はバレーしてほしいのに…」




人気者の影響力って凄まじい。…




あ。卓球ってシングルもあるんだ。卓球だったら、誰にも迷惑かけないから、、、












「はーい!!!もう分かった!!!全部くじ引きにしよう!!!」




「えーーーーーーーーー」




「部活所属の人は、自分が所属している部活にするかどうかは選んでいいとして。それ以外は、全部くじ!!」




「くじに書かれた番号が、1番なら「バレー」。2番なら「卓球」。3番なら「サッカー」。4番なら「バスケ」!!もうこれで!!」






「えーーーーーーー」








一気に教室の空気が落ちた。






そして、くじが始まった。










私も、もちろん落ち込んだ。
卓球がいいのに……。












当たれ!卓球の2番!来い!!来い!!








そして、くじを引いて、








出た番号はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー














「3」


















え。














うそ。












3って…。




















サッカー………。
















「あーーー、3だ。ねえ、かりんちゃん。変わって~~~」








いつのまにか盗み見されてる…!








その子が持つのは、私が欲しかった「2」のくじ。










交換したい。ーーーーーーーーー










すると、後ろから手が伸びてきた。








がしっ。


誰かに腕をつかまれる。












「だめだろ。」








この声。










見上げると








所沢裕也くんがいた。












「ルールなんだから、守れって。」










「っ!?」




その子は、言葉を失った。
そして、去っていった。








「…。」




「本当に何だよ、だよな」








「サッカー、がんばろうな。よろしく!」




裕也くんは、まっすぐな目で、笑った。


















それは、とてもキラキラしてて。




目が離せなかった。
















やっぱり、人気者って、素敵なんだ。






裕也くんみたいに、私もなれたらいいのに。