愛しい君へ〜君が振り向くその日まで〜


わたしが働く会社付近まで来ると、わたしは「あ!あのお店!」と木目調の看板に"sign"とお洒落な字体で書かれたお店を指差した。

匡は近くにあった有料駐車場に入ると車を停め、そこからは二人で歩いて行く事にした。

気持ちのよい風に青空の下、わたしの気分は上がる。
わたしたちは賑わう土曜日の街並みを眺めながら、並んで歩いた。

そしてお店の前まで辿り着くと、わたしは待ち切れずにガラス越しからお店の中を覗く。
ガラス越しからでもお洒落さが伝わってくる可愛いお店だ。

すると、匡がお店のドアを開けてくれ、「ほら、ひより。ガラス越しじゃなくて中入って見なよ。」とわたしを呼んだ。

わたしは匡の元へ急いで歩み寄ると、開けてくれたドアからお店の中を覗いた。

そこには、お洒落や可愛い雑貨が勢揃いしており、ついついわたしの口からは「可愛い〜!」という言葉が溢れ出た。

そんなわたしの姿を見て、微笑む匡。

店内に入り、ウキウキワクワクしながら雑貨を見て回るわたしの後ろを匡がゆっくりとついて来る。

すると、わたしは一つの置き物に目が止まった。

「わぁ!これ可愛い!」

わたしの目に止まったそれは、ツガイのフクロウが寄り添っている置き物だった。
実は、わたしは大のフクロウ好きなのだ。

「お前、本当フクロウ好きだよな。」
「だって、フクロウってね、一度ツガイになったら命が尽きるまでずっと同じパートナーと一緒にいるんだって。素敵だと思わない?」
「へぇ〜、よく知ってるな。」
「何かのテレビで言ってた。」

わたしがそう言って、ツガイのフクロウの置き物を眺めていると、わたしの隣にやって来た匡が「買ってやろうか?」と言い出した。

「え?でも、これ木製で手彫りだからそこそこの値段するよ?」

わたしが驚きながらそう言うと、匡はその置き物を手に取り、「いつものお礼だから。」と言ってレジへ向かって行った。

そして匡は、レジの店員さんに「プレゼント用にしてください。」と頼んでいた。