旬は、数秒動かなかった。
瞬きも忘れたみたいに、希を見ている。
混乱。
頭の中で、何かを必死に辿っている顔。
やがて、深く息を吐いた。
長く。
「いない」
低く、はっきり。
「何言ってんの?」
さっきとは違う。
今度は、状況を理解したうえでの困惑。
希は首を振る。
「嘘」
怖い。
信じたい。
でも、怖い。
「嘘じゃない」
即答。
間がない。
旬は少し近づいた
距離が、ゼロになる。
逃げる間もない。
手を伸ばせば触れる距離。
希の視界いっぱいに、旬の顔。
真剣な目。
怒りでも、呆れでもない。
焦りと、切実さ。
「俺が結婚したいと思ってるのは」
一拍。
視線が、逸れない。
「希だよ」
呼吸が、止まる。
時間も、音も、止まる。
東京タワーの光だけが、遠くで瞬いている。
希の胸が、大きく波打つ。
瞬きも忘れたみたいに、希を見ている。
混乱。
頭の中で、何かを必死に辿っている顔。
やがて、深く息を吐いた。
長く。
「いない」
低く、はっきり。
「何言ってんの?」
さっきとは違う。
今度は、状況を理解したうえでの困惑。
希は首を振る。
「嘘」
怖い。
信じたい。
でも、怖い。
「嘘じゃない」
即答。
間がない。
旬は少し近づいた
距離が、ゼロになる。
逃げる間もない。
手を伸ばせば触れる距離。
希の視界いっぱいに、旬の顔。
真剣な目。
怒りでも、呆れでもない。
焦りと、切実さ。
「俺が結婚したいと思ってるのは」
一拍。
視線が、逸れない。
「希だよ」
呼吸が、止まる。
時間も、音も、止まる。
東京タワーの光だけが、遠くで瞬いている。
希の胸が、大きく波打つ。
