花束に囲まれた君が残したもの。

ーー夏に捕らわれていた僕らーー
 
「僕ら大人になったんだな。」

僕はヒマ、ヒラ、クワ、シーちゃん、ユリちゃん…一人一人の顔を見渡した。
日差しは傾き教室の机を照らす。

「色々あったけど、ちゃんと進んでこれたね。」
ヒマが花束を見ながら呟いた。

外の風がゴオっと響き、木の葉が揺れる。
僕はそっと深呼吸をして話し出した。
 
「実はさ…今日来るまでに昔僕が作ってた動画を見返していたら、1つ知らない動画があって…ちょっとみてもらいたいんだけどいいかな。」

そう言って僕は持ってきたノートパソコンを開いて、動画を開いた。
サムネイルには「ツユ」が映っていた。

「ツユちゃん…?!」

シーちゃんとヒマが声を揃えた。
僕はパソコンを操作する。
みんなパソコンの画面を覗き込んだ。
 
「そうなんだよ。全く覚えがなくて、まだ僕も見てないんだ。一緒に見て欲しい。」

そういうと僕は再生ボタンを押した。