星の嵐

いったい、我が主人は何が不満なんだろう?

ひざまずいて手の甲にキスするくらいで、人の機嫌が収まるならだいぶコスパが良いと思うけど……。

うーんと首を捻ってから、わたしはあることを思いついた。


「あ、もしかして、星様はさっきの彼女を好きだったんですか?」


わたしの言葉に、星様がフリーズする。図星だったのだろうか。


「しかし星様、あなたの交際相手および婚約・結婚相手を勝手に決めるのはお父様がお許しにならないかと……。
ですが、本気ならどうにかあの子と結婚できるよう、わたしも尽力します!」


バシッと胸に手を当て、星様をまっすぐ見つめた。

その自由さに困らされることはあるけど、星様は、かけがえないほどにわたしの大切な人。
これまでのご恩を返すためなら、それくらいのことはやってみせる。

改めて彼への忠誠心を示すように、力強い眼差しを向けていれば。


「ちっがーう!!!この……鈍感マヌケ有能美人最強付き人め〜!!!!」


悪口だか褒め言葉だかよくわからない叫びが、またもや体育館裏にこだまするのであったーー。