窓から次の光が照らされる
ふと目覚めた紬はトイレに行く
また倒れないようにそっと
ゆっくりと扉を開けると医局は静かだった
パソコンに向き合ってる医師が1人
紬に気づいたのか話しかけてくる
「大丈夫?」
「......はい、ご迷惑おかけしました」
「なら良かった」とふたたび手を動かす
「先生は当直ですか?」
「いや、学会が近いからね」
当直じゃなくても学会の準備で夜中まで残っているのはよくみられる光景だ
「頑張ってください」と声をかけてトイレに向かう
トイレから戻って来ると、先生はコーヒーを入れていた
「飲む?」
差し出されたカップを遠慮がちに受け取る
「朝比奈先生は頑張りすぎなんだよ
体が休みを求めていたんだね」
柔らかい声に少しだけ肩の力が抜ける
「そうなんですかね?これからというときに情けないです」
邪魔をしては悪いと思い、コーヒーを飲み干しそ立ち上がる
「回復して良かったよ
橘先生も心配してたしね」
ドクン――
また、その名が出てくる
その名を聞くたびに紬の心は動かされる
「橘先生がですか?」
「うん、そう
こまめにそっち行ってたよ」
点滴が外されているのもそのおかげかもしれない
紬が知らないところで何度も
「......お礼、言わなきゃですね」
胸の奥が少し騒がしい
何を言えばいいか分からないまま、紬は足早にその場から離れた
ふと目覚めた紬はトイレに行く
また倒れないようにそっと
ゆっくりと扉を開けると医局は静かだった
パソコンに向き合ってる医師が1人
紬に気づいたのか話しかけてくる
「大丈夫?」
「......はい、ご迷惑おかけしました」
「なら良かった」とふたたび手を動かす
「先生は当直ですか?」
「いや、学会が近いからね」
当直じゃなくても学会の準備で夜中まで残っているのはよくみられる光景だ
「頑張ってください」と声をかけてトイレに向かう
トイレから戻って来ると、先生はコーヒーを入れていた
「飲む?」
差し出されたカップを遠慮がちに受け取る
「朝比奈先生は頑張りすぎなんだよ
体が休みを求めていたんだね」
柔らかい声に少しだけ肩の力が抜ける
「そうなんですかね?これからというときに情けないです」
邪魔をしては悪いと思い、コーヒーを飲み干しそ立ち上がる
「回復して良かったよ
橘先生も心配してたしね」
ドクン――
また、その名が出てくる
その名を聞くたびに紬の心は動かされる
「橘先生がですか?」
「うん、そう
こまめにそっち行ってたよ」
点滴が外されているのもそのおかげかもしれない
紬が知らないところで何度も
「......お礼、言わなきゃですね」
胸の奥が少し騒がしい
何を言えばいいか分からないまま、紬は足早にその場から離れた
