恋が生まれた日

いつもと変わらない朝

少し目覚めは悪いが枕元にある時計を見る


8:10


「やばいっっ」

慌てて飛び起き、支度をする

いつもなら通勤している時間

最低限の化粧をして飛び出た

幸いにも病院は自宅の近く、車で行けば5分足らずで着く

いつもより遅い到着だったが始業前なので誰にも怒られることはなかった


「......ん?顔色悪いぞ」


横からいきなり顔を覗き込んでくる橘先生

思わず一歩引く


「......っ、大丈夫です

寝坊しかけたのであまり化粧してないんです」


そうか、と引き下がる橘先生

他の先生から「すっぴんのレディの顔をまじまじと見たら殺されるぞ〜」とヤジが飛ぶ

紬は、その発言が殺される原因なのでは、と思い苦笑いで返すしかなかった

というよりそこまで走ったわけでもないのに
体の重さを感じあまり体力が残ってなかった



いつも通り外来をしていた

終盤になるにつれて喉に違和感を感じていた

冬が近づいているから乾燥していると感じ診察室に置いてある加湿器のボタンを押す


それのおかげかなんとか最後までやり切った

デスクの上を片付け医局へ戻ろうとする

立ち上がるのがいつも以上にきつく、ぞわぞわと寒気もしている

これはやばいと感じた紬はなんとか体を動かす

途中にある自販機で水を買い、解熱剤を流し込む

知り合いに見つかったらやばいと思いながらもフラフラと医局へ戻る