しばらくすると学校に着いた。もう一時間目が終わった頃だろう。完全にアウトだ。とりあえず彼女を保健室に連れて行く。保健の先生には応急処置が完璧すぎて引かれていた。あとは先生がやってくれるだろう。私はもう必要ないと思い立ち去ろうとするとねえと後ろから声が聞こえた。
「ミカ!」
いきなり言われたので何のことだかが分からない。
「だから、名前。あんたが教えてって言ったんでしょ?ミカ。岩瀬ミカ。」
「えっと、橋口音葉。よろしくね。ミカちゃん。」
「よろしく。音葉。」
彼女の声を聞いて保健室を後にした。二時間目の数学をやっていた後ろからそろりと入ろうとすると、すぐに見つかりこっぴどく叱られた。
今思えば彼女と出会ったことであんなことになるとは夢にも思わなかった。
「派手にやったねぇ。音葉ちゃん。」
「えへへ。それはどうも。」
「褒めてないから!」
2人の会話を横目に見ながら音葉が元気そうでほっとした。今は昼休み。先生に見つかって怒られたであろう音葉は丁度さっき戻ってきたのだ。音葉が作ったというクッキーを頬張りながらたわいも無い話をする。何故あんなに遅れたのかと聞くと怪我してた子を保健室まで連れて行っていたらしい。音葉らしいなと思いつつ今はその怪我した女の子の話題に切り替わった。
「そう言えばさーその助けた女の子ってどんな子だったの?」
待ってましたと言わんばかりに音葉が口を開く。
「それがねえ、なかなかの子だったんです。私が救急車呼ぼうとしたら応急処置のやり方を言い出して。指示が的確でなんと私でも出来ちゃったんですよ。しかも急に毒舌になったと思ったら甘えてくれるし。」
「よくわかんないけどその子がツンデレってことだけはわかったわ。」
「そこなの?他にもあるような気が...」
「良いですよね。ツンデレ。ああいうタイプ結構好きかもしれないです。」
「良いよね。なんかいつもは素っ気ないのにいざという時になったら甘えてくれるっていうか。」
話が逸れているがその子が凄い性格しているということだけはわかった。
「へえ。面白そうじゃん。一度会ってみたい。」
2人の会話についていけずとにかく話題を変えるようにマイペースで話す。
「あ、名前も聞いたんですよ。岩瀬ミカって子でこの学校の一年生って言ってました。」
音葉がその名前を口にした瞬間実琴の顔がさらに興味津々になった。
「え?一年で岩瀬ってさ。あの大人気子役の岩瀬リオの双子じゃない?」
「え、そうなんですか?あの岩瀬リオの?双子だったんだ。」
「あぁ音葉は知らないか。一年生ではかなり有名人だよ。」
そうこの学校にはかの有名な子役がいる。それが岩瀬リオだ。小5で子役としてデビュー。それからはうなぎのぼりで今やその名前を知らない人はいないほどの人気を誇っている。この前も連ドラで主役の子を演じていた。
「普段は可愛い笑顔でみんなを虜に演技では悪人までも完璧に演じ切るまさしく天才だよ。」
普段誰かを褒めることがあまりない実琴がそこまでいうのは相当な子なんだと思い知る。
「ほらそこにいるじゃない。」
見ると廊下に岩瀬姉妹が歩いてくる。そしてその後にはファンであろう人達がゾロゾロしている。こうして並んで見るとそっくりだ。おまけに美人。片方はニコニコの笑顔でもう片方はつんとしている。
「へぇ。ほんとですか。私、テレビ見ないもんで芸能人の顔とか覚えてないんですよ。しかし双子なのに結構性格は違うんですね。あの感じからだとさっぱりわかりませんでした。」
実際彼女をみた音葉が言うのだから間違いない。双子でも違うものは違うのだなと実感する。
「ここら辺は2年生のクラスだけだけど....あ、こっちにくるよ!」
岩瀬姉妹はこっちにくると何と自分達の教室の前にやってきたのだ。コンコンと軽快な音を鳴らし口を開いたのは話し方からして姉の方だ。
「すみません。橋口音葉という人はこのクラスにいますか?」
「は、はい。私ですけど…」
渋々手を挙げた音葉にクラスの女子から憎しみの視線が向けられる。岩瀬姉妹(姉)が手招きをする。恐らくこっちにきてほしいという合図だろう。断るのはヤバいと思ったのか一息ついてから
「仕方ないから行ってきます。言い訳は頼みましたよ。」
と残し去っていった。
「いや〜ウチの子がお世話になりました。この子ったらほんとにドジで。」
「そこまで言わなくたっていいでしょ。テスト5点。」
「あら。ただでさえ時間がないんだからしょうがないでしょ。しかも今の時代は顔が良ければお金稼げるんだから働く必要もないし。」
現在私は体育館裏で双子に取り囲まれている。立ち話もなんでしょうからという姉の言葉で私達は体育館裏に移動した。結局は立ち話なのだがそれは言わないでおく。話によると助けてくれた感謝をしたいのだという。
「いやいや。そんな必要ないですよ。私が勝手にやったことだし。お礼なんて」
「いいのよ。いいのよ。遠慮せずに。あげられるほどのものを持ってないけど…あ、私のサインとかどうです?なんなら私主演の映画のチケットとかもよかったら。」
そう言ってバックの中からサインとチケットを取り出した。年下なはずなのにオーラがあってついつい敬語を使ってしまう。準備万端だと思いながらもこんなに沢山貰って良いのかと気が引けてしまう。それを悟ったのか今度は妹の方が口を開く。
「大丈夫。それいざという時のために自分でめちゃくちゃ持ってるから。」
「映画宣伝の為にもね。それで私の演技を気に入って他の物を見てくれたらもっと利益になるでしょ?」
「本当にそこだけにしか頭まわら無いんだから。」
「こらこら。」
流石に双子のしぶとさに根負けしてチケットとサインとおまけに東京とかで売ってるような高級菓子をくれた。
「ありがとう。こんなにもらっちゃって良いんですか?」
「もちろんです。ほんの気持ちだけだから。」
忙しいのかやることを終わらせると双子はそそくさと立ち去って言った。
「じゃあ。明日はミカを頼みます〜。」
と言っていた事は気づかないふりをした。
「ミカ!」
いきなり言われたので何のことだかが分からない。
「だから、名前。あんたが教えてって言ったんでしょ?ミカ。岩瀬ミカ。」
「えっと、橋口音葉。よろしくね。ミカちゃん。」
「よろしく。音葉。」
彼女の声を聞いて保健室を後にした。二時間目の数学をやっていた後ろからそろりと入ろうとすると、すぐに見つかりこっぴどく叱られた。
今思えば彼女と出会ったことであんなことになるとは夢にも思わなかった。
「派手にやったねぇ。音葉ちゃん。」
「えへへ。それはどうも。」
「褒めてないから!」
2人の会話を横目に見ながら音葉が元気そうでほっとした。今は昼休み。先生に見つかって怒られたであろう音葉は丁度さっき戻ってきたのだ。音葉が作ったというクッキーを頬張りながらたわいも無い話をする。何故あんなに遅れたのかと聞くと怪我してた子を保健室まで連れて行っていたらしい。音葉らしいなと思いつつ今はその怪我した女の子の話題に切り替わった。
「そう言えばさーその助けた女の子ってどんな子だったの?」
待ってましたと言わんばかりに音葉が口を開く。
「それがねえ、なかなかの子だったんです。私が救急車呼ぼうとしたら応急処置のやり方を言い出して。指示が的確でなんと私でも出来ちゃったんですよ。しかも急に毒舌になったと思ったら甘えてくれるし。」
「よくわかんないけどその子がツンデレってことだけはわかったわ。」
「そこなの?他にもあるような気が...」
「良いですよね。ツンデレ。ああいうタイプ結構好きかもしれないです。」
「良いよね。なんかいつもは素っ気ないのにいざという時になったら甘えてくれるっていうか。」
話が逸れているがその子が凄い性格しているということだけはわかった。
「へえ。面白そうじゃん。一度会ってみたい。」
2人の会話についていけずとにかく話題を変えるようにマイペースで話す。
「あ、名前も聞いたんですよ。岩瀬ミカって子でこの学校の一年生って言ってました。」
音葉がその名前を口にした瞬間実琴の顔がさらに興味津々になった。
「え?一年で岩瀬ってさ。あの大人気子役の岩瀬リオの双子じゃない?」
「え、そうなんですか?あの岩瀬リオの?双子だったんだ。」
「あぁ音葉は知らないか。一年生ではかなり有名人だよ。」
そうこの学校にはかの有名な子役がいる。それが岩瀬リオだ。小5で子役としてデビュー。それからはうなぎのぼりで今やその名前を知らない人はいないほどの人気を誇っている。この前も連ドラで主役の子を演じていた。
「普段は可愛い笑顔でみんなを虜に演技では悪人までも完璧に演じ切るまさしく天才だよ。」
普段誰かを褒めることがあまりない実琴がそこまでいうのは相当な子なんだと思い知る。
「ほらそこにいるじゃない。」
見ると廊下に岩瀬姉妹が歩いてくる。そしてその後にはファンであろう人達がゾロゾロしている。こうして並んで見るとそっくりだ。おまけに美人。片方はニコニコの笑顔でもう片方はつんとしている。
「へぇ。ほんとですか。私、テレビ見ないもんで芸能人の顔とか覚えてないんですよ。しかし双子なのに結構性格は違うんですね。あの感じからだとさっぱりわかりませんでした。」
実際彼女をみた音葉が言うのだから間違いない。双子でも違うものは違うのだなと実感する。
「ここら辺は2年生のクラスだけだけど....あ、こっちにくるよ!」
岩瀬姉妹はこっちにくると何と自分達の教室の前にやってきたのだ。コンコンと軽快な音を鳴らし口を開いたのは話し方からして姉の方だ。
「すみません。橋口音葉という人はこのクラスにいますか?」
「は、はい。私ですけど…」
渋々手を挙げた音葉にクラスの女子から憎しみの視線が向けられる。岩瀬姉妹(姉)が手招きをする。恐らくこっちにきてほしいという合図だろう。断るのはヤバいと思ったのか一息ついてから
「仕方ないから行ってきます。言い訳は頼みましたよ。」
と残し去っていった。
「いや〜ウチの子がお世話になりました。この子ったらほんとにドジで。」
「そこまで言わなくたっていいでしょ。テスト5点。」
「あら。ただでさえ時間がないんだからしょうがないでしょ。しかも今の時代は顔が良ければお金稼げるんだから働く必要もないし。」
現在私は体育館裏で双子に取り囲まれている。立ち話もなんでしょうからという姉の言葉で私達は体育館裏に移動した。結局は立ち話なのだがそれは言わないでおく。話によると助けてくれた感謝をしたいのだという。
「いやいや。そんな必要ないですよ。私が勝手にやったことだし。お礼なんて」
「いいのよ。いいのよ。遠慮せずに。あげられるほどのものを持ってないけど…あ、私のサインとかどうです?なんなら私主演の映画のチケットとかもよかったら。」
そう言ってバックの中からサインとチケットを取り出した。年下なはずなのにオーラがあってついつい敬語を使ってしまう。準備万端だと思いながらもこんなに沢山貰って良いのかと気が引けてしまう。それを悟ったのか今度は妹の方が口を開く。
「大丈夫。それいざという時のために自分でめちゃくちゃ持ってるから。」
「映画宣伝の為にもね。それで私の演技を気に入って他の物を見てくれたらもっと利益になるでしょ?」
「本当にそこだけにしか頭まわら無いんだから。」
「こらこら。」
流石に双子のしぶとさに根負けしてチケットとサインとおまけに東京とかで売ってるような高級菓子をくれた。
「ありがとう。こんなにもらっちゃって良いんですか?」
「もちろんです。ほんの気持ちだけだから。」
忙しいのかやることを終わらせると双子はそそくさと立ち去って言った。
「じゃあ。明日はミカを頼みます〜。」
と言っていた事は気づかないふりをした。
