過つは彼の性、許すは我の心 肆



 獅帥君の声が硬くなった感じからしてあんまりいい思い出ではないらしいが、でも此処から話さないと意味分かんなくなるから、取り敢えず続けた。


「坂本君と話していた時に、人と神様の婚姻の話しになったの」

「ああ」

「でね、何か話していた時しっくり来なくって」

「しっくり来ない?」

「うん…なんかね」


 語彙力無くて本当にこのモヤモヤなんと表すべきか分からないんだけれど、


「…坂本君が『人は運命から、神からは逃げらんねーって。怖いな目を付けられた人間側は』って言われた時が、特にしっくり来なかったんだよね」


ーーー神様から人に関わるのって結局どういう意味があるんだろうって思ったのがきっかけだった。

 でも結局獅帥君が来たりして有耶無耶になったから考えるのをやめちゃったんだけれど、その後ふと思い出して考え付いたのが、


「…寂しいって気持ちってさ。神様であっても、あるんじゃないかなって」


 ありがちな答えで。

 よく考えたら人は孤独では生きていけないし、孤独に生きているつもりでも他人と関わらざる得ないのが人な訳で、じゃあ神様は?


「…神様の中には人から神様になった人もいる訳だから、信仰心を集める以外にも、やっぱり人と触れ合いたいって気持ちがあったんじゃないかなーと思ったんだ」


 今こうやって話しをしながらまとめて、漸く答えが出た気がした。