獅帥君に取り敢えずお風呂に入るように促すと10分も経たないぐらいで出て来る。
「ゆっくり入って来ればいいのに」
「綴だって眠いだろう」
「そうだけどさ…まあいいや乾かすからおいで」
「…」
「ほら早く!」
手を伸ばせば、獅帥君が仕方無しに歩いて来てベットの縁に座った。
ベットの上から背後に回って、タオルで獅帥君の髪を拭き始める。
「悪いな」
「ううん」
ワシャワシャしながらそう言えば前もこんな事があったなと思い出す。
「ふふっ…」
「どうしたんだ?」
「初めの頃を思い出すよね」
「…ああ」
此処に来て獅帥君と一緒に眠った事を思い出す。
「あの頃の獅帥君。警戒心バリバリだったね」
「…」
「ふふっ…」
思い出して黙り込んだ獅帥君が可愛くて、おりゃあと更にワシャワシャしてやる。
そうだ。
「ねえ獅帥君は何か好きなモノ出来た?」
そう言えばそんな話をしていたなーんて思い出していれば、
「綴」
「うっ」
とんでもない核弾頭を撃ち込まれた。
む、こ、この…!
「いたい…」
「生意気!」
強めのワシャワシャで指導だ!と手を強引に動かして、近くにあったドライヤーでさっさと乾かす。
ブオオオンと言う音を聞きながら、手櫛で整えた。うん良い出来栄えだ。
よしよしと黒檀色の髪を撫でていれば「綴」と呼び掛けられる。



